60cm水槽に底面フィルター直結外部フィルターを導入した記録です。
底面フィルターに外部フィルターを接続する方式には賛否両論あります。
しかし、実験的な意味合いも込めて導入してみたいと思います。
今回導入する水槽は、1000km近い車による引っ越しを乗り越えた水槽です。
現状と導入の経緯
底面フィルター直結外部フィルターを導入しようと思ったのには理由があります。
理由を説明するために、水槽の現状を紹介します。
水槽:60cmガラス水槽
外部フィルター:エーハイム エココンフォート 2234(毎時550L)
底面フィルター:GEX マルチベースL+ GEX オプションベースフィルター+GEX e-AIR 6000WB(毎分5L)
底砂:コトブキ ろかジャリ(8L)
生体:
- ゼブラダニオ:20匹
- ラスボラエスペイ:7匹
- オトシンクルス:4匹
- サイアミーズフライングフォックス:5匹
- ゴールデンアルジーイーター:3匹
- ゴールデンハニードワーフグラミー:4匹
- プラティ:10匹
- チチブ:3匹
- カワムツ:1匹
水草:
- タイニムファ3株
- アヌビアスナナ
- ミクロソリウム
- 増殖中のスクリューバリスネリア
以上の通りです。
この水槽を立ち上げる際、底面フィルターを導入するため砂利を使うことにしました。
そのため水草の成長は期待していなかったのですが、健気に頑張っているのでCO2添加を始めたところ、スクリューバリスネリアが大増殖中です。
タイニムファは葉がすべてなくなっては、しばらく休んでからまた葉を出すことを繰り返していて、調子が良いのか悪いのかわかりません。
プラティは最近導入しました。
見た目が華やかな魚が追加したいと思っていたのですが、この水槽には餌に貪欲で丈夫なゼブラダニオや、巨体のサイアミーズフライングフォックス、アルジーイーターがいます。
そこで、そうした元の住人に負けないほど丈夫であろうプラティを選択しました。
チチブとカワムツは、川で遊んでいた時に採取して観察していたのですが、人口餌にも馴染んで成長中です。
採取して数週間はプラケースで生きていました。
そうして最近、プラティが繁殖していることが確認されました。
写真には収められないのですが、スクリューバリスネリアの茂みの中に小さな橙色のプラティが数匹確認できます。
今は白いプラティがお腹に卵を持っており、また増えそうです。
特に白いプラティは見た目もかわいらしいので、しっかし増えてほしいと思っています。
おそらくろ過能力に関しては現状でも十分だとは思うのですが、つい1年ほど前に購入したコトブキ SV450Xが余っていたため、これを追加して更にろ過能力に余裕を持たせようと考えたわけです。
単純に追加すると見た目がごちゃごちゃとしてしまいそうだったこと、ごっついGEX e-AIR 6000WBの音がうるさいこと、そして底面フィルター直結に興味があったためため、底面フィルターに直結することに決めました。
通販で安いろ材と言ったらこれで決まり!
コトブキ SV450Xの準備に取り掛かります。
残念ながらろ材は引っ越しの際にすべて処分していたため、買いなおす必要があります。
メインのエーハイム エココンフォート 2234では、格安ノーブランドのリングろ材を使っており、ろ材なんてなんでも良いと思っています。
そうしてネットを検索すると、意外と良い値段するものです。
そこでダントツに安かったのがこちら。
意外にも有名メーカーであるコトブキのろ材が一番安かったです。
なんとネット入りの175gのリングろ材と175gのボールろ材が合わせて送料無料の220円。安すぎます。5個買いました。(Amazonにて2018年6月時点)
コトブキ SV450Xは60cm~75cm水槽用の外部フィルターで、ろ材容量もなかなかあります。
▼5個分のろ材が丁度入りそうです。
今回は底面フィルター直結なので、外部フィルターにはウールもスポンジも入れません。リングろ材→ボールろ材の順で水が流れるようにします。今回はモッタイナイ精神でネット入りのまま使っているため、リングろ材が1袋余っていますが、ネットから出すとすべて丁度収まります。
1575g分のろ材が入っています。全部入れば1750g分。
▼パイプ周りに隙間があったのでスドー ハードマットで埋めます。
異なるメーカーの底面フィルターと外部フィルターの連結
今回はGEX マルチベースLとコトブキ SV450Xを連結します。
当然ながら、パイプの径が合いません。
GEX マルチベースLのパイプは内径18mm、外形21mmほどです。
しかし、こうしたアクアリウム用品のパイプ径はおおよそどこのメーカーも同じようなものです。
今回はコーナーパワーフィルターに付属してきたパイプのジョイントを流用しました。
GEX コーナーパワーフィルターはたった700円程度で投げ込みフィルター、水中ポンプ、各種パイプ類、ジョイント類を一通りそろえることができる素晴らしい商品です。
それでも少し緩かったので、バスコークを少し充填。
最終的に水槽OKのバスコークさえあればどうとでもなるわけです。
▼こんな風にコトブキ SV450Xの吸水パイプを工作
このゴム製のパーツはGEX コーナーパワーフィルターかGEX マルチベースのどちらかに付属していたものだったと思います。
こうした付属品はごっそり保管されていて、出自が不明なものばかりです。
このゴムパーツはどうやら異形のパイプを接続するためのパーツのようです。
太い側はGEX マルチベースLにぴったり、細い方はコトブキ SV450Xの吸水パイプにややピッタリ(少し緩いのでバスコークで接着)でした。
設置
設置作業は簡単です。
既存の底面フィルター(GEX マルチベースL)のエアー用のパイプを取り除き、コトブキ SV450Xの吸水パイプを接続します。
撮影のアングルが悪かったのですが、こんな風に接続できました。
接続部はスクリューバリスネリアの茂みのせいで、上からしか見えません。
コトブキ SV450Xは、スペック上は毎分480Lとエーハイム エココンフォート 2234より水量が少ないのですが、絶対にもっと水量が多い気がします。ネット上でも水の勢いがすごいという意見も見られます。吸水はパイプやホースが太く、排水は細いため、水の勢いがポンプの性能以上に高いのではないかと勝手に予想しています。
吸水が内径16mmホースで、排水が一般的な内径12mmホースです。
あまりにも水流が強いので、シャワーパイプへ交換しました。
なお、シャワーパイプを付けても勢いがすごいので、シャワーパイプのすべての穴をドリルで10mm近くまで拡大しています。それでも勢いがすごいです。
底面フィルター直結外部フィルターって良いの?悪いの?
底面フィルター直結外部フィルターは、ネットで良いと言われたり悪いと言われたり、どちらかというと悪いと言う意見の方が目立つ気がします。
しかし、メーカーが底面フィルター直結外部フィルターを売り出しているケースもあります。
例えば、さぼりchさんが最近紹介していたTOTTO パーフェクトフィルターです。
あるいはGEX マルチベースフィルターとGEX メガパワーシリーズとの連結が、GEXのメーカーホームページで紹介されています。
熱帯魚 観賞魚 アクアリウム用品 フィルター・ろ過材 底面フィルター マルチベース フィルターL
エーハイムの底面直結フィルターと言う製品もあります。
ろ過能力強化関連 | エーハイム [EHEIM] | 観賞魚用器具メーカー
このようにメーカーが製品として売り出しているという事実は大きなポイントです。
ネットの不特定多数の意見よりは参考になりそうです。
底面フィルター直結外部フィルターのダメなポイントとして、以下のような意見をよく見かけます。
底面フィルターによる生物ろ過は、エアーリフトなどを利用したゆっくりとした水の流れが底床内を通ることで成立する。外部フィルターの強力なポンプで水を吸い出すと水の流れが速くなって生物ろ過の効率が下がる。
しかし、外部フィルター単体を見てみましょう。
外部フィルターのろ材を通過する水の流れはもっと速いのです。
それでも外部フィルターは生物ろ過が機能します。
つまり、このデメリットは適用されないということでしょう。
繰り返しになりますがアクアリウム用品の各メーカーが底面フィルター直結外部フィルターを製品や手法として公式に提示しています。
底面フィルター直結外部フィルターが決してデメリットばかりの方法ではないと考えています。
もちろん、底面フィルターと外部フィルターを別々に稼働させるとより良いことは間違いないでしょうが、それができれば最初から底面フィルター直結外部フィルターを選ばないでしょう。
今後が楽しみです。
追記:底から強力に水を吸うせいか、稼働数時間後にはいじくりまわして濁っていた水がピッカピカになりました。底面フィルター直結外部フィルターの物理ろ過能力はかなり高いという点は間違いなさそうです。