2月も後半に入ってくると日中は15度を超え、夜間・早朝でも最低気温が5度を超える日がちらほらと出てきます。特に温暖な地域や暖冬の年は梅や早咲きの桜が開花を始めます。
こうした春先、あるいは冬の終わりの時期は多くの庭木や生垣の樹木にとって肥料を与える好機です。特に春先に長雨が続くような時期や天気の悪い日が続く時期があれば肥料を与える絶好のチャンスです。落葉樹、常緑樹など種類を問わず多くの樹種では冬のあいだ寒さに耐えるために成長が緩やかになります。春になり暖かくなると成長を再開させますが、この成長の再開のタイミングでしっかりと肥料を効かせてやることでその年1年の成長が決まります。
肥料の選び方
肥料には即効性・緩効性の違いや化成肥料と天然系の堆肥などの肥料分を含んだ資材がありますが、特にこだわりがなければ緩効性の化成肥料を使用します。化成肥料のなかでも有機質を含んだ良いとこ取りの肥料もあり、ほぼありとあらゆる植物・樹木に使用できるためとりあえずこれを買っておけばOKです。
水分を含むと固まったりカビが生えたりするので、園芸を趣味にするわけでなければ少量を購入します。大きいほうがずっと安く買えるのですが、保管に場所も取りますし水分にも弱いので注意が必要です。大体室内保管で口を縛っておけば2~3年はパラパラの乾燥した状態を維持できます。ボトルなどに小分けして、乾燥材などを入れて保管すると使いやすくなるうえに更に長持ちします。
小規模な家庭菜園やガーデニングを楽しんでおり屋内保管できるスペースがあるなら5kg入り、そうでなければ1kg以下など少量を買うと良いでしょう。余ったからとたっぷり肥料を与えると肥料過多による肥料やけを起こして植物を枯らしてしまうので注意が必要です。
肥料の与え方
肥料は多すぎても少なすぎてもいけませんが、庭木や生垣に使われる樹木は大きさも様々ですから肥料の分量には頭を悩まされがちです。例えば生垣のように小さめの株をいくつも並べて植え付けている場合には、1株あたり1握り程度の肥料を与えます。肥料は製品によって含まれる肥料分に差がありますが、先ほど紹介したように8:8:8の肥料分を含む最もポピュラーな肥料の場合1握り程度が適量です。
逆に庭のシンボルツリーになるような大きな木では、木の周りに3か所ほぼ穴を掘ってそれぞれの穴に1握りの肥料を与えて土で埋め戻してやると良いでしょう。(合計3握り分)
本来は木の大きさや成長スピードや肥料の必要量に応じた施肥ができることが理想ですが、とりあえずここまで説明した程度の分量で肥料を与えれば、肥料が多すぎて枯れたり少なすぎて成長を阻害するような大きな問題は生じにくいです。特に庭木や生垣に選ばれる木は丈夫な木が多いですからあまり難しく考えすぎることはありません。
ただし、庭木や生垣でも植え付けて2~3年くらいの若い木は繊細な部分もありますから、購入時に店員さんに話を聞くから、樹種ごとの育て方を確認してみると良いでしょう。
肥料は基本的に土の上に撒くのではなく、土に埋めるか混ぜ込んでやる方が良いです。また埋める位置は小さな株では木の幹から20~30cm程度離れた場所とし、大きな木では1m程度離れた場所とします。埋める場合には穴は深く掘らずに浅めで良いです。