【解説】X3(F25)の維持費や難易度を徹底解説!100万円台も増えてきたX3は買いか?

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今回は、100万円台も増えてきたX3(F25/2011年~2017年)に注目してみたいと思います。

安く買って安く維持することに着目して各部をチェックしていこうと思います。

X3(F25)の概要

X3(F25)は、2011年に登場し、2014年のマイナーチェンジを経て2017年まで販売されていたミドルクラスSUVです。

モデルコードは、F25のみで派生モデルは存在しません。

エンジンは、一部グレードを除いてエンジンはターボ化され、2Lの4気筒ターボエンジンを搭載するxDrive20i、2Lの4気筒ディーゼルエンジンを搭載するxDrive20d、3Lの6気筒自然吸気エンジンを搭載するxDrive28i(マイナーチェンジにて2Lの4気筒ターボエンジンに変更)、3Lの6気筒ターボエンジンを搭載するxDrive35iがラインナップされました。

トランスミッションは、8速ATが搭載されています。

維持費で考える狙い目のグレード

オススメのグレードはxDrive20iです。

ディーゼルエンジンを搭載したxDrive20dや6気筒エンジンを搭載したxDrive28i(後に4気筒ターボへ変更)も存在しますが、部品点数が増え、維持費が高額になる傾向があるためxDrive20iをオススメします。

X3はSUVということもあり、その他のシリーズに比べて価格が落ちにくいです。

マイナーチェンジ後はもとより年式の新しい車両はタイトルにあるように100万円台まで価格が落ちていません。そのためここではモデル初期(2011年~2012年)を対象に解説していきたいと思います。

維持の観点から各部をチェック

エンジン

xDrive20iに搭載されるN20エンジンは、ターボ化やアイドリングストップ機能などを備えた最新の環境性能を持ったエンジンです。

国際的な賞を受賞するなど非常に優れた設計と性能を有しています。

出力は184馬力を5000回転で発生し、最大トルクは270Nmと旧来の2.5L6気筒エンジン並です。しかも、そのトルクを1250回転から発生しますので、加速感は2.5L6気筒エンジンを上回るものです。

2011年に登場した比較的新しいエンジンですが、目立った不具合も報告されておらず、故障を特別心配する必要はないでしょう。

何より1シリーズ、2シリーズ、3シリーズ、5シリーズ、X1、X3、X5、Z4など数多くの車種に搭載されており、高い実績を誇ります。

部品の流通も豊富です。

しかし、ターボ化されていることもあり、それまで以上に慎重な扱いが必要です。

短距離の走行や渋滞路の走行といったシビアコンディションで使われてきた車は既にエンジンの状態が悪化してきている車両もあります。注意点は後述しますが、車選びの際にはくれぐれも「ハズレ」を引かないように注意してください。

トランスミッション

トランスミッションはZF社の8速AT(8HP45)が搭載されています。

この時期のBMWは、ほぼすべての車種に8速ATを導入しています。この8HP45は、1シリーズ、2シリーズ、3シリーズ、5シリーズ、X3、X4、X5などほぼすべてのBMWに採用されたトランスミッションです。

最大許容トルクは3シリーズの2倍近い450Nmで、余裕のキャパシティです。

単純に多くの車種に採用されていることが信頼性の証にはなりませんが、これだけ多く採用されながら目立った不具合も報告されていないためトランスミッションについて不安になる必要はないでしょう。

また、上記エンジンと組み合わされることによりターボエンジンの力強さの恩恵を常に受けて走ることが出来ます。

タイヤ

タイヤはスタンダードなモデルであれば17インチです。

非常に経済的で、よくBMWオーナーに選ばれている高いコストパフォーマンスを誇るピレリ社のCinturato P1で見ると、1本あたり僅か1万円です。

ブレーキ

ブレーキはX4と共用しており、価格も社外品の定番であるDIXCEL社製を見るとブレーキディスクが5万円、ブレーキパッドが2~3万円程度です。

滅多に交換するものではありませんが、これだけ安価に流通しているのは嬉しいポイントです。

乗り方によりますが、4~5万km程度でパッドを、8~9万km程度でディスクを交換することになるでしょう。

サスペンション

X3は部品の流通量が若干少なく、1シリーズ、3シリーズ、5シリーズなどと部品を共通化していないサスペンション部品は少しだけ高額になる傾向があります。

例えばビルシュタイン製のショックアブソーバーであれば1台分で10万円ほどします。

ショックアブソーバーは気にならなければ交換する必要がない部品ですし、信頼できるメーカー製で10万円というのは十分にお買い得な価格といえます。

その他

X3はSUVということで中古相場の下落が緩やかです。

また、1シリーズ、3シリーズ、5シリーズなどのように販売台数が多く部品の選択肢も豊富ではありません。

特にDIYでの維持を考えている場合には、eBayなどで海外から部品を輸入したり、社外品を積極的に採用することで維持費を抑えることができるでしょう。

購入後の維持費と注意点

X3はモデル初期でもまだ10年と経たない新しいモデルです。

それまでの使われ方や維持の仕方によっては状態の悪い個体もあるでしょう。

車選びの際には是非以下の記事も参考にして、「アタリ」の個体を探してみましょう。

【中古BMW選び】車選びのコツとチェックポイント

ポイントは走行距離に捉われないことです。

近所の買い物に使われていた車より、高速道路ばかり乗っていた車の方が車の状態は間違いなく良いです。

少なくとも「ハズレ」の個体を選ばない限りは、まだまだ故障知らずで維持にお金もかけずに乗ることができるでしょう。

不安があれば、当サイトでも相談をお受けしています。このままページを下にスクロールしていただくと連絡方法が記載されているので、困った時には是非ご活用ください。

BMWにおいて故障と言った場合には主に以下の4パターンです。

  • オイル漏れ
  • 水漏れ
  • センサー類の故障
  • 点火装置の故障

これら以外の故障は、耐久性や頻度をとっても国産車とそう変わらず、あえて心配することはありません。もちろんいずれ故障するでしょう。例えば国産車でも20年経った車でエアコンが故障しているのは珍しくありませんね。

上記4パターンを簡単に説明していきます。

先述の通りモデル初期のX3を購入するのであれば、これらの故障を心配するのはまだ早いでしょう。参考までにご覧ください。

オイル漏れについて

オイル漏れについては、以下の記事で細かく解説しています。

BMWのオイル漏れが発覚!修理が必要?緊急度や添加剤、安価な修理方法をご紹介 

結論から言ってしまうと、オイル漏れと言っても基本的に緊急度が低いケースが多いです。修理を年単位で先送りにすることもできますし、そのまま乗り続けることもできます。

予算と相談しながら、修理するのであれば車検やその他の修理とセットにすることで工賃を節約すると良いでしょう。

水漏れについて

2000年台後半以降のBMWは、信頼性が向上しているように感じます。

例えば今から10年前の車両を見ても、ほとんど故障知らずで今なお走っている車が多数見られます。昔からBMWのゴムや樹脂パーツが弱いとは言われていますが、段々と改善が重ねられ、品質も向上しているようです。

水漏れに関してはオイル漏れと違って先送りするのは賢明ではありません。

しかし、一般的なホース類やタンクの交換であれば、せいぜい3~4万円程度です。DIYであれば1万円もあれば十分に部品が手に入るでしょう。

決して怯えるようなものではありません。

10年経っても壊れないことも珍しくない部品が、せいぜい3~4万円で直るわけです。

センサー類の故障について

センサー類の故障は症状が多種多様で偏には語れません。

20年近く壊れないものもあれば、5年で壊れるものもあり、運の要素が強いです。

主要なセンサーの部品代は数千円~1万円程度のことが多いです。詳細は以下の記事で解説しています。

【BMWの維持】センサー故障の事例と緊急度一覧 

点火装置の故障について

エンジンの燃焼のキッカケとなる点火装置については、不思議と昔からイグニッションコイルの故障が多いです。細菌の車両でも、整備記録を眺めると新車から数年のうちにイグニッションコイルを新車保証で交換しているケースがしばしば見られます。

残念ながらイグニッションコイルの故障は運の世界です。20年近く壊れないものもありますし、3年で壊れることもあります。故障しても不調は出るものの走行不能にはなりません。詳細は以下の記事で予防法と合わせて紹介しています。

【BMWの故障】イグニッションコイルの故障を予防しよう!

まとめ

人気のSUVということで価格はあまり落ちていませんが、100万円台の車両も多数存在します。

SUVということで独自の部品も多く、3シリーズや5シリーズほど維持費は安くない場合もあります。しかし、積極的にOEM部品や社外部品を活用することができれば維持費は国産車とそう変わらないレベルになるでしょう。

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