レビュー | オーデリック LEDシーリングファン SH9072LDR – 寝室に最適な静かなファン

レビュー

オーデリック社製のスタンダードなLEDシーリングファン「SH9072LDR」を購入して寝室に取り付けましたので紹介します。寝室に設置するシーリングファンに重要なのはしっかりと空気を動かす風量と睡眠を妨げない静音性です。私は加湿器や空気清浄機の静音モードですら気になって寝られないほど睡眠に難を抱えているので静音性は特に重要です。

製品ページ:https://www.odelic.co.jp/CGI/product/search.cgi?detail=SH9072LDR_0_0

シーリングファンは特に広く天井の高い部屋では空調を効率よく効かせ、温度ムラや室温の安定性に貢献してくれます。そうではない部屋でも換気を効率化させて籠った熱気を速やかに取り除いてくれたりCO2濃度の安定にも寄与してくれます。不眠気味の私にとっては寝室の快適性は重要で、長らくシーリングファンを購入したいと思い続けてきました。とはいえ、風量と静音性が長期間に渡って期待できる高価なモデルは手が出づらいため購入を躊躇ってきました。

オーデリック・SH9072LDR

オーデリックはダイコーやコイズミ照明に並ぶ灯具の国内メーカーです。今では安価な海外製の灯具のクオリティも上がってきたため灯具単体では日本製を選ぶ意味はデザインやメーカー対応以外では安心感や安全性・耐久性への期待感くらいのものです。しかし、シーリングファンは回転する構造上取り付け剛性や羽根の重量バランス、取り付けの精度が少しでも悪いと騒音や異音の原因になります。また長期間の使用で部品が損耗して騒音が大きくなる可能性があります。

高い天井に取り付ける都合上、個体差でハズレをひいたとしても返品や交換は一苦労です。シーリングファンでは山善やアイリスオーヤマ、VENTOTAブランドなどの海外製の安価な製品も見られますが、今回はオーデリック社製のシーリングファンを選択することにしました。我が家では20年以上前に購入したオーデリック社製のシーリングファンが今なおリビングで稼働していますが風量は大きく音も静かで灯具も好調です。最近リモコンが壊れたものの、これもまだ生産が続いているのか純正品を入手することができました。

そんななかでSH9072LDRは登場から時間も経ったことで、現行モデルでありながら4万円以下というびっくりするくらいの低価格で入手可能なLEDシーリングファンです。

デザインはシルバー基調のすっきりとしたモダンなデザインで装飾は少なく、4枚羽根ということもありとにかくすっきりとした印象を受けます。羽根はダークカラーとウッド調のナチュラルカラーのリバーシブル。E17規格の小さめの電球を5つ装着可能です。羽根も含めた直径は105cmでややコンパクト、高さが35cmと低く抑えられており天井の低い部屋でも比較的圧迫感が少ないです。ディティールは近くで見るとややチープな部分もありますが全体的なクオリティは高く羽根のバランス取りも行われており安心感があります。施工説明書にもバランス取りやテスト方法が記載されており安心感があります。

電球は角度調整が可能で十分な明るさです。60W電球が5個ということで光量はそこそこあるのですが、電球型ということもあって部屋を満遍なく照らすにはやや物足りないです。寝室やリビングでは十分かもしれませんが、仕事や勉強部屋であればもうムラなく照らすためのダウンライトなどの補助照明が必要です。調色・調光に対応していて風量と風向の調整が可能です。

取り付け強度が静音性の鍵

シーリングファンは施工説明書通りに取り付けをしても騒音が気になることがあります。我が家ではこれ以外にもオーデリック社製の20年物のシーリングファンと山善のシーリングファンの2台を使用しています。山善のシーリングファンは工事不要で引っ掛けシーリングに対応していますが、ブーンという僅かな騒音が気になっていたため追加で太い梁を追加してネジでしっかりと固定したところ解消し静かになりました。

オーデリック・SH9072LDRも工事不要で引っ掛けシーリングに対応していますが、付属のネジ4本で追加の固定が必要です。これも天井の石膏ボード等ではなく下地の木材にガッチリと固定しないと脱落や騒音の原因になります。私のように特別静音性にこだわる場合には追加の工事が必要な可能性があります。

過去の経験上、ブーンブーン」や「ウーウー」と言ったモーターや本体の異音としか思えない騒音もガッチリと固定することで解決することが多いです。特にこうした大きなシーリングファンを取り付ける場合で静音性を気にする場合には追加工事を前提に購入するか、水平方向の太い梁などの取り付け場所を確保することをおすすめします。

我が家の寝室は傾斜天井で最も高い部分は天井高が4mを優に超えます。SH9072LDRは傾斜天井に対応していないため120mmの柱材を水平方向に追加工事1して、そこにシーリングファンを取り付けてもらいました。高さ3.5mくらいの位置に取り付けたのですが105cmのコンパクトな直径と低めの全高のせいでやや小さく感じます。圧迫感を感じず主張もないですが、天井高の高いリビングなどではインテリアとしては小さくバランスが悪く感じるかもしれません。

こうしたガッチリとした取り付けのお陰もあって騒音は気になりません。部屋を閉め切って無音状態にすることで僅かに風切り音が聞こえますが、それ以外の騒音はなく風切り音も静かで優しく睡眠を邪魔しません。特に風量を「弱」にすれば耳をそばだてても音は聞こえません。ファンの直径が1mを下回るような更に小さなシーリングファンもありますが、モーター音や機械的な騒音がゼロに近くても小さなファンで風量を確保するにはファンを早く回転させるしかなくなり、風切り音は抑えられません。

SH9072LDRは小さめとはいえ直径105cmのファンがゆっくりと回転しますから風量がありながらも風切り音をしっかり抑えられています。

風量は必要十分

やや小さめの4枚羽根ということもあり風量や換気性能は期待していなかったのですが「弱」でもごく優しい風2を感じることができて空調を手助けしてくれるほか「中」や「強」ではしっかりとした風を感じることができます。「弱」に設定すれば音はなくとも室内の空気がゆっくりと動いている感覚を感じることができて睡眠時に設定するには最適です。

風の向きはリモコンでワンプッシュで切替可能です。同様にファンのオン・オフもワンプッシュで切り替え可能です。風向を切り替えるのに複数操作が必要なシーリングファンも珍しくないのでこうした操作性は非常に良いです。照明だけオン・オフ、ファンだけオン・オフなど個別の切り替えもできるので寝室利用にはぴったりです。

光量は調節幅が細かく調色はオンオフ操作が必要

光量は60W電球が5つ取り付けできるため明るさは十分ですが、電球を5方向に配置する特性上室内全体を満遍なく照らすのには向きません。この手の電球タイプのシーリングライトやシャンデリアなどは間接照明の一種と考えておくと安心です。光量は細かく調整ができますが、細かすぎてちょっと鬱陶しさもあります。リモコンを操作して1段階ずつ上下させる必要があってメモリ機能などはないので状況に合わせて光量を調整したい場合には向きません。我が家では寝室で利用するため光量は最弱状態で固定なのであまり不便さは感じません。一度調整すれば、次からオン・オフしても前回の状態は記憶してくれます。

調色はリモコンにボタンがなく、ライトをオン・オフ操作することで電球色と昼白色が切り替わります。こちらも頻繁に切り替えたい場合には不便ですが、我が家では電球色固定なので不便に感じません。

総評

しっかりと取付可能で騒音や異音もなく、重量バランスなどの品質面の問題もないため静音性を重視する人にとって理想的なシーリングファンです。特にこの4万円以下という低価格帯では他にはない製品です。

調光や調色周りはリモコンのボタン数が少ないため頻繁に切り替えるには不便です。リモコンのデザインは古臭くそれほど便利ではないですが、我が家のように調光・調色を切り替えて使わないような利用シーンでは不便さは感じません。リモコンのデザインは少しどうにかしてほしいものですが、品質重視と考えれば納得の出来です。

  1. 120mmもある太い柱を使う必要はないとのことでしたが、元々のむき出しの梁などと太さをあわせるために120mmの角材を使用してもらいました。 ↩︎
  2. 「弱」だと風を感じるほどではありませんが、僅かに空気がゆっくりと動いている様子を感じることができます。 ↩︎
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