レイズドベッドでトマトを栽培する時、最も厄介なのが「雨」です。
トマトは乾燥を好むため水やりは控えめにすることが多いですが、そもそもレイズドベッドは保水力が高く、晴れの日が続こうとも土を少し掘り返せば中は湿っています。
そのため、小まめに水やりをして急激な水分量の変化を避ける対策をとろうとすると、水分過多になってしまいます。
事実上、トマトのレイズドベッド栽培では水やりは不要とすら考えています。(マルチングなしで真夏のカンカン照りが1週間以上続く、とかは別だけど)
そんな環境下で、いきなり大雨が降ったり連日の雨が続くと生じるのが実割れ(裂果)です。
私の住む地域では、梅雨時期にもなれば赤く染まり始めるトマトも出始めますから、ここで一気に実割れが発生してしまいます。
プランター栽培なら軒下に移動したり、露地栽培ならマルチや高畝で対策ができます。
もちろんレイズドベッドでも、マルチや高畝にする対策は有効ですが既に十分に育った苗に後から対策することは難しいです。
(そもそもレイズドベッドは露地栽培における高畝みたいなものですが・・・)
僕の場合にはビニール系のマルチは見た目が悪く、折角おしゃれなレイズドベッドにそぐわないため使用を避けています。
藁マルチングは好んで使いますが、トマトに関しては乾燥気味に育てるためにマルチングをしていません。
雨避けを作る
結局のところ、トマトの実割れの原因の大半が根から急激に水分を吸い上げることです。
だから根に多量の水分が届かないようにすれば良いわけです。
レイズドベッドは既に高畝と同じような効果を持っているため、マルチのようなものを後付けしてやる方法が最もシンプルな対策と言えるでしょう。
水分を遮れれば素材は問いませんが、今回はどこのご家庭にもあるゴミ袋を使って株本を覆い隠す対策をとってみました。
と、思いましたが昔使った防草シートの余りがあったのでそちらを使うことにしました。
ゴミ袋でも防草シートでも水を通さないシート状の物ならなんでもOKです。
防草シートは厳密には水を通すのですが、すぐには通さないため傾斜を付ければ中に水が浸透することはほとんどありません。
おしゃれなレイズドベッドにそぐわないからビニール系のマルチを使わないと言ったばかりですが、背に腹は代えられません。
まずは防草シートを株本を覆える程度に切り出して、苗や支柱を避けられるように切り込みを入れます。
これを株本にセットします。
これだと株本に水が溜まるだけになってしまいます。
雨水が株本にガンガン降り注ぐよりはマシかもしれませんが、もう一工夫します。
一方に適当なレンガやブロックを入れて高さを付けてやります。
そしてシート全体をピンと張って重石として適当なブロックを乗せます。
これで、写真で言うところの奥が高く手前が低くなります。
もちろん切り込みやシートの外側から水分が伝ってくることはありますが、雨水がガンガン降り注ぐよりかなりマシな状態になると思います。
レイズドベッドはトマトの実割れに強い
元々レイズドベッドはめちゃくちゃ高い高畝のようなものなので、排水性も抜群に良く実割れがしづらい特性を持っています。
また、同様に保水性も高いため水やりをほぼ必要としません。
適切な乾燥状態を維持しやすいわけです。
そのため、通常のプランター栽培や露地栽培に比べれば、何もせずとも実割れしづらい環境であると言えます。
それでも実割れを100%防ぐことはできませんから、このような対策で実割れの可能性を更に低くすることが可能です。
もちろんビニールハウスのように覆ってしまえば一番いいんですけども。