ARKを家庭内(ローカル環境)で楽しんでいます。
私と妻、いずれも同じ家の中で2台のパソコン(Windows)で同じネットワークに接続してプレイしています。非公式ローカルサーバーによるローカルマルチプレイですね。
ARKをマルチプレイする場合、公式サーバー、非公式サーバー、非公式セッションなど選択肢がたくさんあります。我が家のように、同じネットワーク上にある端末でマルチプレイする場合には何がベストなのか?当初はわからないまま非公式セッションでプレイを続けてきました。
しかし、非公式セッションはあまりにも不安定で、折角時間ができてもプレイできないことも多く非公式のローカルサーバーを構築することになりました。
ARK Server Managerなしで余計なものは入れたくない
ARKで自前のサーバーを用意しようとすると1にも2にもARK Server Managerを使った方法が紹介されます。(あるいはレンタルサーバー)
非常に優れたツールではありますが、パソコンに不必要なものは入れたくありません。また、ARK Server Managerはインターネットを介したマルチプレイを前提としており、我が家のように家庭内(ローカル)で楽しみたいという場合には余計な機能が多いです。
そこで調べてみると、そもそもARKはインストールした時点でサーバー機能も用意されており、新しいものを何一つ追加することなくサーバーを構築することができることがわかりました。
実際に確認してみましょう。
ARKのインストール先フォルダを開きます。
最も簡単な手順は、Steamの「ライブラリ」を開き、ARK: Survival Evolvedを右クリックして「管理」>「ローカルファイルを閲覧」をクリックします。
するとARKのインストールフォルダが表示されます。
サーバーの実行ファイルはここから以下のフォルダを開いていくと見つかります。
ShooterGame > Binaries > Win64
Win64フォルダにある「ShooterGameServer.exe」こそARKサーバーです。
適切な設定の上、これを実行すればそれだけでローカルサーバーが起動します。
余計な操作も不要で、複雑なことは何もありません。
ローカルサーバーの起動と設定
ローカルサーバーを起動するには先ほど紹介した「ShooterGameServer.exe」をダブルクリックするだけではうまくいきません。
大きくわけて3つの設定が必要です。
基本的な設定が2つと、詳細の設定(ゲームの難易度等)が1つです。
設定1.マップの選択と起動バッチファイルの作成
ARKサーバーを起動するには、プレイするマップや様々なオプションをパラメータとして渡す必要があります。このためにコマンドを長々と入力する方法もありますが、面倒くさい上にわかりにくいのでバッチファイルを作成します。
1-1.バッチファイルの作成
バッチファイルについてご存じない方はピンと来ないと思いますので、まずは深く考えずにARKサーバー(ShooterGameServer.exe)と同じフォルダ内に適当なテキストファイルを作成しましょう。
フォルダ内で右クリックして「新規作成」>「テキスト ドキュメント」をクリックします。
ファイルの名前はなんでもOKです。ここではlaunch_ark_server.batとしています。
注意すべきは拡張子を.txtから.batに変更する点です。
拡張子が表示されない場合には、メニューから「表示」を選択肢、「ファイル名拡張子」にチェックを入れます。
1-2.バッチファイルの編集
続けてバッチファイルを編集します。
拡張子を.batに変更しているため、クリックしても何も起こりません。
右クリックして「編集」を選択しましょう。
Windows環境であれば、デフォルトで「メモ帳」が開くはずです。
開いたメモ帳に以下のコマンドを入力します。「好きな名前」の部分は自身のサーバーを識別できるような名前を付けましょう。英数字なら何でもOK。
start ShooterGameServer.exe "TheIsland?listen?SessionName=好きな名前"
これでマップをアイランド(The Island)に指定してサーバーを起動することができます。アイランド以外を選択したい場合には、それぞれ以下のように指定します。
The Island → TheIsland
The Center → TheCenter
Scorched Earth → ScorchedEarth_P
Ragnarok → Ragnarok
Aberration → Aberration_P
Extinction → Extinction
Valguero → Valguero_P
Genesis: Part 1 → Genesis
Crystal Isles → CrystalIsles
Genesis: Part 2 → Gen2
Lost Island → LostIsland
以上で設定は完了です。
ここで更にゲームの難易度など詳細な設定も可能ですが、それは後述する別の手順で設定する方がずっと簡単なので一旦次の手順に進みましょう。
2.ポートの解放
ローカルでプレイする場合にもポートの解放は必要です。
具体的にはUDPの7777番と7778番を開放します。
画面右下のWindowsボタンから「設定」を開きます。
「ネットワークとインターネット」を開きます。
「Windows ファイアウォール」をクリックします。
「詳細設定」をクリックします。
設定画面が開きました。
「受信の規則」をクリックします。
画面の右側にある「新しい規則」をクリックします。
設定画面が開くので、以下の手順で設定を進めます。
- 「ポート」を選択して「次へ」
- 「UDP」を選択、「特定のローカル ポート」を選択してテキストボックスに「7777-7778」と入力して「次へ」
- 「接続を許可する」を選択して「次へ」
- 何も変更せず「次へ」
- わかりやすい名前(ARK Local Serverなど)を入力して「完了」
以上の手順でARKサーバーに必要なポート開放が完了しました。
3.詳細設定
詳細設定を始める前に、ここまでの設定が正しく機能しているか確認しましょう。
設定1で作成したバッチファイルをダブルクリックして実行してみてください。
色々と表示されますが、ここで少し気長に待ってみてください。大体5分から10分程度待つ必要があります。表示内容は環境によって異なることがありますが、概ね以下のような表示でしばらくの間待つ必要があります。
このように「Full Startup:」から始まる行が表示されれはサーバーの起動が完了です。
常にサーバーを起動させるためにはこの状態を維持する必要があります。
特段操作は不要で、このウィンドウを最小化して放置すればOKです。ウィンドウを閉じるとサーバーが停止します。我が家のように家族が揃った時だけプレイするのであれば、プレイする前にバッチファイルを使ってサーバーを起動します。
ちなみにこの時点でサーバーは起動していますから、Steamを開いて上部メニューから「表示」>「サーバー」を選択し、「LAN」のタブを開くと起動したサーバーを確認することができます。
同様にARKを起動してサーバーを検索するとこのサーバーを見付けることができます。
サーバーに接続すれば、サバイバーのキャラメイク画面が表示されることが確認できるはずです。
詳細な設定をするためにARKを終了し、サーバー(真っ黒な画面)も一旦閉じましょう。設定1でも解説したARKのインストールフォルダに移動し、以下のフォルダを開きます。
ShooterGame > Saved > Config > WindowsServer
ここにはサーバーのいろいろな設定ファイルが保管されています。
ここでサーバーのオプションを詳細に設定することができます。もし初期値でプレイするのであれば変更する必要がありません。
難易度や恐竜の性能、テイム時間や建築の制限など、ありとあらゆる項目を設定可能です。
ちなみに非公式セッションでプレイされていた方は、以下のフォルダ内に設定があります。同じファイルを見比べて内容をコピーすることで設定を引き継いでプレイすることが可能です。
ShooterGame > Saved > Config > WindowsNoEditor
色々なファイルがありますが、編集するのは以下の2つのファイルです。
- Game.ini
- GameUserSettings.ini
Game.iniには基本設定が、GameUserSettings.iniにはオーディオ音量やキー割り当てなどの詳細設定やサーバーの名前、サーバーのパスワードなどサーバー関連の設定も含まれてきます。
詳しい設定はこちらで確認できます。
サーバー構成 – ARK: Survival Evolvedウィキ
個人的に一番簡単な方法は、実際に非公式セッションを作成して、その設定ファイルをコピーする方法です。非公式セッションを作成する際に、ARKのプレイ画面上で様々なオプションが設定可能ですが、これがGame.iniやGameUserSettings.iniに反映されています。
参考までに、サーバー設定に関してはGameUserSettings.iniにある以下の項目でそれぞれ設定可能です。
- SessionName:サーバーの名前
- ServerPassword:サーバー接続用パスワード
- ServerAdminPassword:サーバー管理用パスワード
それでは快適なARKライフをお楽しみください!