桜が散る頃になると真鯛の乗っ込みシーズン1が到来します。
年によって潮流や天候によって水温の違いが出るため、真鯛の乗っ込みシーズンに違いがあるものの、桜が散る頃になればほぼ確実に乗っ込みシーズンが到来しています。船釣りの印象が強い真鯛が陸から釣れる貴重なシーズンです!
しかも決して貴重な存在ではなく、意外と簡単に釣り上げることができるんです。
遠投できる投げ竿、専用リール、餌は高価なユムシを使う。
そんな釣り方は古い話で、もっと手軽なタックルでも真鯛を狙うことが出来ます。
方法1.アオイソメとちょい投げセットで狙う乗っ込み真鯛
ファミリーフィッシングや初心者におすすめされることが多い「ちょい投げ釣り」。そしてちょい投げ釣りの定番の餌である「アオイソメ」。竿もリールもなんでもOK。釣具屋さんで安く売っているセット品でもいいし、手持ちの道具があればなんでもOKです。
こんなシンプルな組み合わせでも真鯛は釣れます。
仕掛けは何の変哲もないちょい投げ仕掛けを使用します。こちらは安くまとめ買い出来るのが嬉しいオルルド釣具のちょい投げ仕掛けセット。
オルルド釣具 ちょい投げ仕掛け 10号 11号 12号 ランダム 2セット入 × 10パック 計20セット ot500001a10n0
ハリス2号で太さも十分。
8~10号程度の天秤と組み合わせて堤防や砂浜からちょっと投げれば真鯛を狙うことが出来ます。私は堤防からのちょい投げ釣りをあまりしないのですが、それでもちょくちょくマダイが上がってきます。ちょい投げでよく釣れるチダイと見間違いがちなので、この時期はよく見てみると面白いかもしれません。
餌はアオイソメを使います。よく「ユムシの臭いが効く」とか「アオイソメの動きが効く」とか言われることがありますが、塩漬けした死んだアオイソメである塩イソメでも普通に釣れます。サーフ(砂浜)から狙う場合には1つ目の駆け上がりを狙います。
もちろん2つ目以降の駆け上がりや、2つの駆け上がりの間を狙えるのであれば構いませんが、ちょい投げセットだとそこまでの遠投は難しいです。大抵のサーフでは、足元から10m~20m程度の位置に一つ目の駆け上がりがあります。白波が経つ根元あたりですね。
「そんな近くで釣れるの?」と疑問に思う方も居られるかもしれませんが、私の実績からすると1つ目の駆け上がりは真鯛が回ってくる貴重なポイントです。下手に遠投するより、1つ目の駆け上がりを集中的に狙った方が真鯛は確実に釣れます。
方法2.ルアーで狙う乗っ込み真鯛
真鯛はエビに代表される甲殻類を食べている印象が強いですが、れっきとしたフィッシュイーターです。そのためルアーで狙える対象魚でもあります。大型になればなるほど魚食性が強まると言われていますが、私の実績では40cm程度からルアーでも釣れはじめる印象があります。
使用するルアーはミノーや甲殻類を模したソフトルアー(ワーム)も有効ですが、個人的にはメタルジグが一番有効だと感じています。
メタルジグといえばショアジギングで青物を釣るイメージが強いかもしれません。しかし、ショアスローと呼ばれるゆっくりとした動きのショアジギングメソッドが存在します。
ショアスローの釣り方は第一人者である沼田さんの動画がわかりやすいです。
ショアスローはレンジキープ力の高いメソッドですが、その中でもボトムを狙った釣り方をすると真鯛が釣れやすいように感じています。ジグをキャストし、着底したらチョンチョンチョンと3回程度ゆっくりジャークしてフォール、これをひたすら繰り返します。
たまにただ巻きを入れてもOK。
こうしたボトムをねちねちと攻める方法が真鯛に効く印象があります。狙い目は決して遠くありません。ちょい投げの方法でも説明している通り、一番手前の駆け上がりが狙い目です。
もちろんメタルジグなら遠投することができるので、更に先の駆け上がりやよぶなどの変化を狙っても構いませんが、一番重要なのは手前の駆け上がりだということを覚えておいてください。
方法3.投げ釣りで狙う乗っ込み真鯛
ちょい投げやルアーで狙う方法を紹介してきましたが、もちろん投げ竿と大きなリールを使った本格的な投げ仕掛けでも真鯛を狙うことが可能です。
仕掛けはロッドに合った遊動天秤に1本針が良いでしょう。
大物狙いなら真鯛針12号あたり。そうでなければチヌ針5号程度で十分です。40cmクラスの真鯛までであればハリスは2号もあれば十分ですが、大物狙いの場合には4号あると安心です。餌はユムシやアオイソメなどの虫餌が特に有効だと感じています。
ユムシやアオイソメは遠投しても身切れしにくいのも嬉しいポイントです。
基本的に遠投して放置する待ちの釣りではなく、キス釣りに代表されるような攻めの釣りをした方が格段に釣果があがります。
- 遠投する
- ラインをピンと張ってアタリを待つ
- たまにラインを緩ませたり、竿をちょんちょん動かしてアクションを入れる
- しばらくアタリがなければ1~3m程度手前に巻いてくる
この繰り返しです。
常に手元でアタリを感じ、適切に合わせるのが重要です。
もちろん放置していても、あわせを入れなくても釣れますし、なんなら居食いされていたこともあります。しかし、こうして積極的に動かす攻めの釣りの方がずっと釣果もあがる印象があります。ラインはナイロンラインでも構いませんが、アタリや地形変化を感じ取りやすいPEラインがおすすめです。僕は大物への期待を込めてPE3号に力糸はナイロン5-12号(細い側を4ヒロくらいカット)を使用しています。
サーフでの釣りは意外と砂とラインの擦れが発生しやすいので、個人的に力糸はナイロンが良いと感じています。結束はFGノットです。
真鯛が狙いやすいサーフ
さて、これまで釣り方を紹介するなかで「1番手前の駆け上がりが大事」と何度も説明してきました。
遠浅のサーフを除くと、波打ち際から少し水に入った先(10mくらい?)でストンと水深が深くなります。
ここがポイントです。
逆に、ストンと水深が落ちない遠浅のサーフでは真鯛は狙いにくい印象があります。
この写真にあるように、波打ち際付近で白波が立っているサーフなら真鯛が狙えます。
しかし、ちょうど良い写真がないのですがもっと沖の方から白波が立っている遠浅のサーフでは狙いにくいです。
真鯛が狙いやすい時間帯
サーフを始めとしたショアから真鯛を狙う場合、夕マズメ~夜の時間帯が狙い目です。
もちろん真昼間でも問題なく釣れるのですが、昼間に釣れる個体はサイズが小さい傾向が多いようです。
私の実績から言っても、暗くなった方が大型の真鯛が岸に寄ってくるような気がします。マズメ時というよりは完全に日が落ちて暗くなった後の方が釣れる印象があります。
まとめ
私の住む高知県でもサーフから真鯛が釣れはじめました。
サーフや堤防から真鯛が釣れたと言うと驚かれることも多く、意外と認知されていないんだなぁと思い私の知る限りの情報をまとめてみました。
ネットで見つかるサーフ真鯛やショア真鯛の情報では本格的な装備やあまり流通量の多くない餌が推奨されることも多く、敷居が高い印象があると思います。
しかし、冒頭のちょい投げの項目でも説明したように、真鯛は意外と簡単に釣れてしまうのです。
そうは言っても「サーフから真鯛」なんてロマンがありますよね。
ルアーでも餌釣りでも狙うことが出来ますから、気になる人は是非試してみてください。
- 乗っ込みとは、繁殖活動のために魚が浅場に寄ってくることを言います。 ↩︎