昨年、両親からお金をもらいました。
110万円を超えているため残念ながら当然ながら贈与税の対象です。
私は個人事業主として既に何度か確定申告の経験もあり、しかもe-Taxを利用していたため贈与税の申告はとても簡単なものでした。
贈与税の申告は初めての経験でしたが、特に問題ないだろうと非常に楽観的でした。
この記事を始める前にまず一つ言えることとして、もし貴方が会社員で贈与税の申告をするのであればe-Taxを使わず税務署に直接行った方が良いということです。
贈与税の申告のためだけにe-Taxを使い始めるのはちょっと面倒くさいです。
マイナンバーカードが必要だし、マイナンバーカードに電子証明書を付与しなければいけません。e-Taxのシステムもお世辞にも使いやすいとは言えず、むしろわかりにくい部類です。
大抵の場合、税務署に直接行った方が手っ取り早くて時間もかかりません。
両親からもらったお金は要注意!
さて、贈与税の納税や手続きは他サイトでいくらでも解説が見つかる上、税務署に行って聞けば手っ取り早いので解説を飛ばします。
早速ですが、納税後に税務署から連絡があった私の実体験を交えながら注意点を解説していきます。
一般的に、贈与税の課税対象となるほどの金銭(110万円以上)を授受する場合「親からもらう」というケースが大半でしょう。
今回の私のケースも親から銀行振込でお金をもらいました。
また、確定申告や納税において「添付書類」が必要になるケースがあります。
特別な減税措置を受ける場合などがこれにあたり、一般的なのは住宅を購入する資金として親からお金をもらう場合には減税を受けられます。
てっきり贈与税は主たる対象を「両親からの授受」に設定されているものとばかり思い、親からお金をもらったのだから添付書類はいらないのだろうとばかり思っていました。
しかし、これが間違いでした。
細かな解説はここでは避けますが親からの贈与には特例税率がかけられます。
こちらのサイトがわかりやすく解説しています。
簡単に説明すると、他人からお金をもらうより親からお金をもらう方が税金が安いのです。
つまり、親からお金をもらった場合にはその親子関係を証明しなくてはなりません。
戸籍謄本が必要
親子関係を証明するには「戸籍謄本」が必要です。
人生で1度くらいは交付してもらったことがあるかもしれませんが、あんまり馴染みのない資料ですよね。
かくいう私も過去に交付してもらった記憶はあるものの、記憶はあやふやでした。
戸籍謄本を取得するには本籍地の市町村役場に交付を依頼する必要があります。
つまり現住所のある市町村や住民票に記載された住所の市町村役場では交付してもらえません。
本籍地を知る最も簡単な方法は住民票を取得することです。
市町村役場やその支所等で手軽に発行してもらえます。
住民票を取得する際に、本籍の欄にチェックを入れれば本籍地が確認できます。
生まれて一度も転居したことがないようなケースを除けば基本的に今の住所とは違うはずで、おそらく出生時の住所になっている方が多いのではないでしょうか。
ちなみにこの本籍地を変更すると免許証の変更手続きなどが発生して余計に面倒くさいことになるのでオススメはしません。
ちなみに運転免許証にも本籍地のデータが保存されており、ICカードリーダー系のスマートフォンアプリ(iOSもAndroidもあります)をダウンロードすれば免許証上の本籍地が確認できます。
ただし、運転免許証の取得以降に本籍地を変更し、運転免許証の本籍地の変更手続きをしていない場合には当然正しい本籍地が確認できません。
本籍地が確認出来たら戸籍謄本を請求しましょう。
本籍地と実際の居住地が異なるのは当たり前のこと。ということで郵送による戸籍謄本の請求が可能です。
インターネット上で手続きすることが可能な市町村もありますが、かなり数が限られます。
戸籍謄本を請求する場合には以下の5つの準備が必要です。
- 戸籍謄本の交付請求書
- 身分証明書のコピー
- 封筒(送信用と返信用に2枚
- 定額小為替(市町村により金額が異なる)
- 切手(送信用と返信用に2枚)
戸籍謄本の交付請求書は市町村のホームページからダウンロードすることが出来ます。
場所がわからない場合には市町村の市民課に問い合わせてみましょう。
身分証明書のコピーは運転免許証やマイナンバーカードでOK。
切手や封筒はコンビニで手に入るとして、定額小為替は郵便局でないと発行してもらえません。
これらをすべて封筒に入れて本籍地の市町村役場に送ればOK。
大体10日前後かかりますが、戸籍謄本が送られてきます。
親から贈与を受けたら戸籍謄本の準備を忘れずに!
e-Taxを利用したインターネット上の納税手続きは気軽な反面、添付書類を忘れると本来受けられる減税措置を受けられない場合もあります。
贈与税の場合には、両親等からの贈与には特例税率がかかりますが、戸籍謄本を別途送付しなくては一般税率で課税されてしまいます。
贈与税の一般税率と特例税率では、例えば1000万円で10%以上の課税額の差があります。
戸籍謄本自体、発行に時間がかかることが多いため期限までに提出できなかった場合には追加で課税されるケースもあるでしょう。
親からお金をもらったら戸籍謄本を準備する
これをくれぐれも忘れないようにしてください。