「根詰まり」を起こした鉢植えの植え替えでは根をほぐすのに苦労させられるものです。
小さめの鉢植えなら手でしつこく揉むことでほぐすことができますが、これが大きな鉢植え、例えば柑橘類や果樹などともなれば手でいくら力をかけたところでほぐれません。そんな時は一回り大きな鉢に、根をほぐさずに植え替えるのが最もベーシックな植え替え方法となります。
しかし、このガチガチに詰まった根をなんとかほぐしたいという方にオススメの解決策、あるいは最終兵器(?)を紹介します。
私の場合:3年放置のレモン
私の場合は、3年間ほったらかしだった鉢植えのレモンの植え替えで困りました。根がガチガチに詰まっており、全体重をかけようともビクともしないのです。
実は数か月前から水やりをしたときに、水の吸い込みが悪くなっているのに気づいていました。しかし、レモンの植え替えの適期は3月。3月になるのを待つ間に状態は刻一刻と悪化してこのような根詰まりを起こすに至りました。
最終兵器・ショックレスハンマー
結論から先に述べておきますが、こうした根詰まりを解消する方法はひとつしかありません。
それは衝撃を与えること。
そして衝撃を与えることに特化した道具がこちら「ショックレスハンマー」です。
代用品としてはダンベルや水を入れたペットボトルでも良いですが、ショックレスハンマーが一番有効です。何故なら与えられる衝撃が段違いな上、打撃面は程よく広くゴムでおおわれています。
私がレモンに使った限り、根を大きく痛めることもありませんでした。これが普通のハンマーでは根を傷つけることになるでしょう。こちらがショックレスハンマーで根詰まりを解消している様子。
いくら押しても叩いても体重をかけてもビクともしなかったガチガチの根がほぐれていきます。ひたすら根気のいる作業ではありますが、手ではどうにもならなかった根詰まりが少しずつ解消していきます。我が家のレモンの場合には、かなり大きなプランターへ植え替えるためほぐすのはほどほどにして植え替えを行いました。
元々大きなプランターに植え替えるのであれば、根詰まりはあまり気にせずポンと植え替えても問題ありません。わざわざほぐすのは同じサイズのプランターに植え替える場合や、詰まったまま植え替えたくない!という方向けです。
ほどほどにほぐれた様子
根気よく叩けばもっと上の方までほぐれますが、下の方をほぐして長い根だけ切って植え替えとしました。このほかにも、一般家庭における自家栽培レモン(鉢植え/地植え)の育て方や栽培手法など、様々な知見をまとめています。
なお、レモン以外にもミカンやユズなど柑橘類全般に適用できる育て方のポイントとなっています。
専用品もあるけど根が千切れる!
実は根詰まりを起こしてガチガチな根っこをほぐす専用の道具があります。
その名も「根かき」。
しかし、この道具は見ての通り固まった根っこを引きちぎりながらほぐす道具です。
もちろん多くの生育が良好な植物において、植え替えの際に多少根を傷つけたり、すぐに取れるような根を除去することは悪いことではありません。植物への影響も少ないでしょう。また、根のボリュームを下げたい場合にもこの道具が有効です。
しかし、生育が思わしくない植物やデリケートな植え替え適期以外の植え替えには適しているとは言えません。我が家のレモンは調子を崩している時に運悪く根詰まりを起こし始めました。そこで、どうしても根を出来るだけ傷つけずに根詰まりをほぐしたいと思い、ショックレスハンマーに行き着きました。
根を傷つけて良いなら根かきがベスト
植え替え適期に、生育良好な植物に使うのであれば「根かき」が有効です。
しかし、もし根っこを傷つけたくない場合には「ショックレスハンマー」を是非試してみてください。
DIYや解体、処分、家具の組立など一家にひとつあると意外と出番がある道具です。