柑橘類の育て方 秋(9月~11月)にやることまとめ レモンやみかんの柑橘類を育てる

ガーデニング

美味しい柑橘類の果実を収穫するために、秋(9月~11月)にやらなければいけない作業をまとめています。

▼他の季節の作業内容のまとめはこちらのリンクからご覧ください。

秋は柑橘類の果実の成熟期

秋は夏の間に大きくなった柑橘類の果実がさらに成長し収穫期を迎えます。

春から秋の間に施す定期的な肥料と必要に応じて袋かけを施していればあまり手間のかからない期間です。注意点としては果実を腐らせる原因になる果実の傷対策や害虫・病気対策です。

芽かき

秋になると、春~夏に新しく伸びてきた枝葉から更に芽が芽吹きます。

この秋に出てくる芽は成長しても実をあまりつけません。また実をつけても冬になれば柑橘類は成長を止め、寒さに耐えながら次の春以降の芽吹きに備えはじめます。冬のあいだに成長途中の実があると春に備えて蓄えている栄養を消費してしまい翌年の春以降の成長を阻害してしまうこともあります。

そのため、芽が出た時点で指で摘み取ってください。翌年の春前の剪定で切り落としても良いのですが、芽の時点で摘み取った方が木の栄養を無駄に使わず、木を痛める心配もありません。

秋の肥料やり

肥料の時期

春~秋は柑橘類が成長を続ける期間です。

この期間中肥料を切らさないために、5月・7月・9月の3回に分けて肥料を与えます。秋の肥料は9月に与えます。肥料を与える回数は必ずしも3回でなければならないわけでも、5月・7月・9月に与えなければならないわけでもありませんが、春から秋のあいだに肥料を切らさないように維持する必要があります。少量を毎月与えるような自分なりの肥料の与え方を見つけても良いですし、柑橘類用の肥料の説明書きに従った施肥をしても構いません。

肥料の必要性

柑橘類は春から秋にかけて成長を続け、花を咲かせ続けます。

この特性から美味しい果実をたくさん収穫するには春から秋にかけて肥料の効果を持続させ続けることが重要です。柑橘類が活動を再開させる前の冬の終わり~春の前にまとまった肥料を与え、春~秋にかけては肥料を2~3回に分けて与えて肥料を効かせ続けることが重要です。

柑橘類は寒さに弱い果樹です。春から秋の成長期では花や果実を育てることに目が向きがちですが、枝葉や根をしっかりと成長させることで冬の寒さに耐えられるだけの体力をつける必要があります。

肥料のやり方

肥料は規定量の3分の1程度を与えます。柑橘類や柑橘類は家庭でも栽培できるポピュラーな果樹なので、さきほど紹介したような柑橘類専用の肥料がたくさん販売されています。専用肥料の説明書きに従って肥料を与える方法もおすすめです。

詳しくは以下の記事で解説しています。

摘果

基本的に夏中に終わらせる作業ですが、果実が多すぎる場合や生育の悪い果実がある場合には追加で間引くと他の果実がより美味しく実ります。基準となるのは葉の枚数で、葉の枚数20~30枚あたり果実を1つの比率に調整すると良いとされています。実際にはもう少し多くても問題が出ることはないのですが肥料の状況や木の状態などが影響するため安全なラインとして20~30枚と言われることが多いようです。

また、害虫や傷などが入った果実があれば早めに摘み取ります。

摘果した真緑色のレモンも、柑橘類特有の香りや酸味があるため加工して使用することができます。

収穫

品種によりますが10月に入ると徐々に柑橘類が黄色く色づき始めます。

柑橘類のなかでも特にレモンは黄色く色づく前の状態をグリーンレモンと呼び、レモン特有の香りを活かす場合には黄色いレモンより適していると言われています。また、黄色いレモンに比べて酸味が強く甘味が弱いため酸味を活かしたい場合にもあえて緑色のうちに収穫するという選択肢もあります。また、熟す前のレモンですから保存も効きます。

先ほど説明したように葉の枚数が20~30枚に対して果実を1つの割合にすると実がよく成長するとされていますが、少し多めに実をつけておいてグリーンレモンとして早めに収穫し、最終的に20~30:1の比率に調整する方法もおすすめです。

11月に入ると黄色く色づいた果実も増え始め、収穫期に入ります。柑橘類の果実は手で取ろうとすると木が痛む恐れがあります。かならずハサミを使って刈り取ります。刈り取る際には果実スレスレで刈り取らずに、ヘタを少し残して刈り取ります。

害虫対策

秋は収穫を控えた実にダニやカイガラムシが取り付くことがあります。

ダニやカイガラムシに有効でなおかつ収穫前まで使用できる薬剤は限られています。大抵は流通しておらず、簡単に手に入れることができません。

カイガラムシへの効果は期待が薄いものの、ベニカ マイルドスプレーなどを使用し、基本的には水で洗い流したり手で除去してください。

収穫後の肥料やり

レモンはたくさんの肥料を必要とする果樹です。

春から秋にかけて、常に肥料の効果が持続するように肥料を与え続ける必要があります。レモンに与える肥料は基本的に「緩効性」の肥料を与えます。

緩効性とは、効果が緩やかに発揮され続ける肥料です。収穫を終えたレモンはこれから冬眠に入りますが、多くの実をつけて栄養が不足しています。そのため瞬間的に不足している栄養を補うために収穫後に「即効性」の肥料を与えます。

詳しくは以下の記事で解説しています。(冬前の肥料の項目です)

冬(12月~2月)にやることまとめにも含まれている内容です

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