代表的な金属アレルギー検査である「パッチテスト」を受けてみましたのでその流れや費用をまとめてみます。
また、「お風呂に入れない」「費用が高額」などの勘違いについても訂正しておきたいと思います。
なお、今回私がパッチテストを受けるに至った経緯は意外なことに歯医者で見たポスターからでした。
歯の詰め物(銀歯)と手の水疱の関係
私はこの10年近く、長らく手にできる水疱に悩んでいました。
手に水疱が出来て、それが破れて皮がむける。
ひどい時期には皮のむけるペースが速すぎて血が出たりひどく痛みました。
見た目も悪く常にこの状態が続くため大変な苦痛でした。
そのためこの10年近く、時折病院を変えつつ皮膚科に通い続けましたが原因は見つからず解決策の糸口もないままでした。
ここ1年ほどは少し症状も落ち着いていましたが、やはり水疱はでき続けていました。
そんなある日、虫歯の治療で訪れた歯医者で見かけたポスターにこんなことが書いてありました。
- 歯の詰め物(銀歯)が原因でアレルギー症状が出ることがある
- 症状はいくつかあるが水疱ができることもある
- アレルギー検査をすることで原因を特定可能
「まさか」と思いました。
既に10年近く続いている症状が、まさか銀歯だとは思えません。
しかし、水疱ができるという症状はまさに私がずっと悩んでいた症状です。
可能性は薄いとは思いつつ、アレルギー検査を受けてみることにしました。
病院探し
さて、歯医者ではアレルギー検査ができません。(できるところもあるのかも)
そのためアレルギー検査が行える病院を探し始めましたが、これが思いのほか難航しました。
皮膚科やアレルギー科を中心に問い合わせるのですが、回答は主に以下の3パターンでした。
- アレルギー検査をしていない
- 検査する金属を持ってこないと検査できない
- 実際に使われている金属と同じとは限らない
2番目の回答をくれる病院が確実かと思いましたが、歯科に問い合わせると不可能との回答。
金銀パラジウム合金という金属を使っているそうですが、提供は困難みたいです。
そこで仕方がなく3番目の回答をくれる病院を予約しました。
都市部であれば歯の詰め物が原因で発生するアレルギーに特化した検査を行ってくれるところもあるみたいですが、私の住むド田舎ではそれは期待できませんでした。
受診の流れ
アレルギー検査(パッチテスト)は仕事をしながら受けるにはなかなか難易度の高い検査です。
何故なら1週間程度の間に最大で4回病院に行かなければならないからです。
4回といっても個人差があり、状態次第では増減するそうです。
①問診とパッチテスト
まずは問診を受けます。
アレルギー症状を疑った経緯や症状などを軽く質問されるだけで、パッチテストを受けるための敷居自体は低いみたいです。
その後、別室へ移動して背中にパッチテストを貼り付けます。
背中ほぼ全面を露出する必要があります。
また、経過を記録するために写真も撮影します。
私が受けたパッチテストは22種類の身近な金属(歯科で使われる金属3種を含む)でした。
②経過観察1
①の問診とパッチテスト貼り付けからちょうど2日後にパッチテストを剥がし、状態を確認するために受診する必要があります。
流れとしては①と同様にパッチテストを剥がした後、写真を撮影します。
写真を見ながら状態を説明してもらうことができます。
ただし、①に比べて大きく違う点としてはパッチテストの結果を確認するにはパッチテストを剥がしてから30分ほど待つ必要があります。
まずはパッチテストを剥がし、待合室で30分待って、再度呼ばれて状態を確認して説明を受けるという流れです。
このため少々時間がかかります。
もしこの時に異常が見つかれば説明を受け、異常がある場合でもない場合でも更に2日後の受診を勧められます。
パッチテストを剥がした時点で問題がない場合でも、後日かゆみが出たり、何か異常が出る可能性があるからです。
③経過観察2
②と同様に状態の確認と説明を受けます。
特に異常がなければ時間もかかりません。
④経過観察3
②③と同様です。
特に異常がなければ時間もかかりません。
費用
受診の流れで説明したように、アレルギー検査(パッチテスト)のためには病院に何度か訪れる必要があります。
もちろんそのたびに費用が発生します。
①問診とパッチテスト
1度目の問診とパッチテストの実施(背中に貼り付ける作業)の際の費用は6,660円でした。
漠然と1万円以上するものと思っていたのですが、思いのほか安くて安心しました。
病院の治療代としてはやや高額な部類だと思いますが、長年の悩みが解消する可能性があると考えれば安いものです。
②経過観察1~④経過観察3
経過観察はごく一般的な診療と同じで、特別な異常が認められない限りは数百円で済みます。
私の場合には220円でした。
総額1万円もかからない
病院によって多少の差異はあるかもしれませんが、私が受けた病院では経過観察が長引いたと仮定しても最高で7,320円、最低で6,880円ということがわかりました。
お風呂に入れないはウソ?
さて、私がパッチテストについて調べた時に厄介だなと感じたのが「お風呂に入れない」という情報です。
しかし、検査に使うキットや項目によって差がある可能性がありますが、私が受けた一般的な金属アレルギー検査については「お風呂OK」でした。
ただし、激しく流したりこすったりすると剥がれてしまうため背中だけは軽く流す程度にしてくださいという制約でした。
2日間はお風呂に入れない覚悟でいたのですが、そこまで厳しくはないみたいです。