2代目ハスラー(MR52S)のリアウィンドウにドライブレコーダーを取り付けましたので手順を解説しつつ紹介します。リア周りからのACC電源確保に悩んでいる方にも参考になるかもしれません。
今回取り付けるドライブレコーダーはユピテルのDRY-V2という4年くらい前に購入したものです。
1.ACC電源の確保
早速取り付けを開始します。
ドライブレコーダーの取り付けで第一の関門と言えるのがACC電源の確保です。しかし、最近の車には当たり前のように荷室にシガーソケットが存在します。
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ヒューズボックスはフロントにしかないため、わざわざフロントのヒューズボックスから電源を確保するのでなければ、このシガーソケット電源を分岐する方法が良いでしょう。車を動かすための重要な要素でもなく、なおかつアンペア数も必要十分ですから言うことありません。
もちろん、このシガーソケットに直接ドライブレコーダーの電源を取得しても構いません。しかし、それでは見た目が悪いということで、シガーソケットの裏側から配線を分岐したいと思います。
まずはテールゲート下のパネルを外していきます。
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パネルを内側から覗き込むと2つのクリップがあります。
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2つのクリップを外します。
中央のピンを抜いてから外すタイプで、これ以外にも車内には色々なクリップが使われているので専用工具があると便利です。
SK11 クリップクランプツール S 内張りの取り外しに 先端幅6mm NO.800-075S & SK11 クリップクランプツール…
2つのクリップを外せば、後は持ち上げるだけ。
持ち上げるだけと言ってもしっかり嵌っているのでジワジワと力を掛けて固定を外していきます。
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続いて荷室側面のパネルを外します。
これは大きな1枚もののパネルですが、完全に取り外す必要はなく、後ろ側を外してガバリと開けば十分な作業スペースが確保できます。
固定はクリップが3か所と、下の方にプラスネジが2つあります。
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クリップとネジを外せば、後は引っ張れば嫌な音を立てながらパネルが外れていきます。
全て外す必要はなく、後ろ側だけめくればこのようにシガーソケットへの配線が見付かります。
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写真では保護チューブを切り開いて中の配線を取り出しています。
白がACC電源で、黒がアースです。白い線を切断し、電源を分岐します。
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分岐には既製品のケーブルも販売されていますが、ギボシ端子とケーブルさえあれば簡単に自作することができます。
以上でACC電源の確保が完了しました。
なお、電源を確保する際には必ず検電テスターで電源の有無やACC電源であることを確認しましょう。
ちなみにシガーソケットに検電テスターを無造作に突っ込むとショートするので注意してください。シガーソケットは穴の中の側面がアース、奥の突き当りがプラスです。
2.配線
続けてドライブレコーダーへの配線を行っていきます。
ドライブレコーダーはリアウィンドウ中央の上ギリギリに取り付けます。
ここで問題になるのは、配線をどう車内に引き込むか?です。
答えはもちろん、このテールゲートと車内をつなぐ配線カバーの中を通します。
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まずは配線カバーを外します。
これは嵌っているだけなので引っ張れば取れます。
配線は少なく、スカスカです。
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ここに千枚通しとか、細いドライバーとか、何かとがったものを使って穴を開けます。
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こんなことをして問題ないのか?と言われそうですが問題ないです。位置的な問題もありますが、最後に配線を通した部分に黒のコーキングもしくは黒の接着剤で塞いでしまいます。
ここに配線を貫通させます。キツキツで良い感じ。
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更にケーブルカバー内を通しますが、ここで必要なのが硬めの針金や専用の配線通しツールです。
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配線を通す際には、カバー内にシリコンスプレーやパーツクリーナーをドバドバ噴射して、滑りを良くしましょう。そうしないと通りがかなり悪く、他の配線を痛めてしまいます。
配線を通したら、車内に引き込みます。今回は天井の内張を少しめくって引き込むことにしました。
天井の内張を固定するクリップのうち、リア側の2つを取り外します。
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内張をめくって配線を引き出せば、とりあえず車内に持ってくることができましたね。
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続いて配線を電源付近まで這わせていきます。
ピラーの縁にあるゴムシールをめくると、配線を押し込めるくらいの隙間があるので、ここに配線を押し入れて下まで引っ張っていきます。
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シガーソケットはリア右側にありますが、今回は配線の都合で左側に通しています。
ドライブレコーダーの配線を無理なく出来るだけ目立たず引き回すのに、こちらの方が都合が良かったからです。通常は、シガーソケットのある右側に通す方が良いです。配線が電源をシガーソケット裏まで届けばあとは接続するだけです。
アースもシガーソケットの電源から確保しても良いですが、ちょうど良いボルトがあったので共締めすることにしました。
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ドライブレコーダーに標準付属する電源コードはシガープラグ状になっていることが多いです。
今回使用したドライブレコーダーもそうで、そのままでは分岐した電源と接続することができません。
そこで、電源ソケットを使ってシガープラグに対応します。
こちらの製品は、プラグを差し込んだ後に抜けないようにロックすることが出来るので、隠す配線に使うにはピッタリです。
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3.設置
最後にドライブレコーダーを設置します。
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配線は、配線クリップを使って固定しています。
動作確認をして、カメラの角度を調整すれば完成です。