我が家のアノマロクロミストーマシーは何度目かになるかわからない産卵をしました。
折角なので日々写真に残しつつ記録をつけたいと思います。
基本的に隔離する方が生存率が伸びますが、親が子を激しく守るため隔離せずとも勝手に育つこともあります。餌も大人用の人口餌でOK。
とはいえ生存率自体があまり高くないため「増やしたい!」と思うのであれば隔離が望ましいです。更にブラインシュリンプでも与えてやれば最高でしょう。
とはいえ、隔離して丁寧に育てても5%生き残れば良い方です。
産卵条件
アノマロクロミストーマシーはオスメスのつがいがいれば比較的簡単に繁殖させることができます。
我が家ではペットショップで買った4匹ほどのアノマロクロミストーマシー(当初はオスかメスかも区別がつかなかった)が大本となって、増減しつつも現在にいたります。
アノマロクロミストーマシーはシクリッドの仲間ということで比較的攻撃的で、特に同種に対しては攻撃的です。
我が家ではネオンテトラなどの小型熱帯魚を一緒に飼育していますが、ネオンテトラなど他種に対して攻撃することはありません。
ただしエビは別。ヤマトヌマエビだろうと攻撃して最後は食べてしまいます。
さて、産卵の条件ですがこれといってありません。
水温はヒーターで26度で管理し、水替えは1週間に1度程度です。
特別これといった対策はしていませんが、顕著に産卵(繁殖活動)が活発になる時期があります。
それがリセット後です。
これはあらゆる熱帯魚に共通した話ですが、環境が変わると繁殖活動が活発になります。
そのためいつになっても繁殖しない場合には、リセットもしくは大量換水が効果的です。
一方でリセットや大量換水はアクアリウムをしている方ならご存じの通り、環境を大きく変化させるため魚への負担も強くなります。
積極的に繁殖を促す際には定番の手法と言われる大量換水ですが、実行するかどうかはよく考えてからにしましょう。
ちなみにアノマロクロミストーマシー自体は一度慣れてしまった環境では大量換水をしようと換水を怠ろうとビクともしない強さがある印象です。
我が家の換水ペースは1週間に1度と頻度が少なく、たまに2週間に1度ということさえあります。
安定しており水はきれいで臭いが出ることもありませんが、一般的には少ない換水頻度と言えるでしょう。
繁殖活動が始まるとすぐにわかる
アノマロクロミストーマシーが繁殖活動(産卵の準備)を始めるとすぐに見て取ることができます。
普段はそれぞれの個体が仲良くすることはなく、むしろ攻撃しあうことすらあるアノマロクロミストーマシーですが、繁殖活動が始まるとペアを作ります。
露骨に2匹が一緒にくっついて行動しているため、その時点で気が付く人が多数でしょう。
私の経験から言うと体の大きなメスと色が濃いオスがペアになることが多いです。
(繁殖活動の前段階として体色が濃くなるだけだと思うけど)
また、2匹で力を合わせて他のアノマロクロミストーマシーを追い払って、産卵場所を確保しようとします。
大抵の場合は、ペアを作って数日から1週間程度で産卵をします。
産卵場所は岩や水草の広い面
産卵場所は岩や水草の葉の上など、比較的広く平らな面が好まれます。
以下の写真では岩に産卵しています。岩をよく見るとびっしりと粒々があることがわかります。(粒々が苦手な人は注意)
この岩は立ててレイアウトとして使用していたものです。
つまり切り立った垂直面に産卵したことになります。
平らな水平の面を確保する方がアノマロクロミストーマシー的には良いと思いますが、こうした垂直面であってもしっかり産卵します。
過去の実績からいって、水平でも垂直でも広めの面があれば良いみたいです。
我が家ではミクロソリウムを設置していた関係で、ミノクロリウムの葉に産卵することが多かったです。
産卵すると数日で孵化します。
隔離していない場合には、親が子を必死にまとめて守ろうとします。
こちらの写真では水槽のガラス面のコケが邪魔ですが、砂利の上にいる稚魚たちとそれを守る親が確認できます。
写真記録
前置きが長くなりましたが写真記録です。
私のようにアノマロクロミストーマシーをメインに育てている人は少ないと思いますが、折角産卵直後の状態で隔離できたということで記録を残します。
1日目(産卵)
岩の面に産卵していることを確認し、バケツに隔離。
前日まで産卵場所を探す仕草をしており、本日になって1か所を守るような仕草をしていたことから、本日産卵したものと思われます。
バケツは気温が一定の部屋に設置(この時期我が家では常時エアコンで室温25~26度にしています)
これまでの実績から言ってあまりシビアに管理しなくても孵化しますし、稚魚も死にません。
うっかり孵化したての時期に大量換水したこともありますが、元気に育ちました。
2日目
変化なし。
隔離環境はバケツ+エアレーションのみでした。
基本的にこれでOKで、毎日水替えすれば良いのですが、少しアノマロクロミストーマシーを増やしたいと思っているため小型ろ過機を購入しました。
過去にも使っていたことがあるGEX メガパワー2045です。
GEX AQUA FILTER メガパワー2045 セパレート設計 呼び水いらず簡単スタート 外部式フィルター 適合水量約10…
3日目(一部孵化)
3日目です。
過去の実績から言っても産卵から3日で孵化が始まるのは普通のタイミングと言えます。
パッと見はわからないのですが、よく見ると卵に黒い点(目)が出来ていることがわかります。
前日まではまだ黒い点があまり見えていませんでしたが、3日目になると割とはっきり見て取れます。
画質は悪いですがズームするとこんな感じ。
じーっと見てると時折尻尾をうねらせて動く個体が見えます。
明日中にはすべて孵化すると思います。
4日目
4日目の様子がこちら。
動き回る個体がちらほら見られ、それ以外の個体も黒い模様(目?)がはっきりとしてきています。
今日中もしくは明日にはほぼ孵化するかな?
ジェックス メガパワー2045をバケツにセットした様子がこちら。
角型バケツにも取り付け可能でした。普通に外掛けフィルターにすればスマートだったけど、メガパワー2045が安すぎたのでしょうがないです。
5日目
5日目の様子がこちら。
更に拡大すると以下のような感じです。
動きはほとんどないものの孵化が済んでいるように見えます。
かなり小さいのであんまりよくわかりません。
孵化して数日もすると元気に動き回るようになるはずなので、それまではこの調子だと思います。
6日目
今日からiPhone 11 Pro Maxを使用しているため画像が少し綺麗になりました。
状況としては昨日とあまり変わりません。
時折ピクピク動いたり、短い距離を泳いだりするものの基本的には地面についています。
もう少し自由に泳げるようになったら餌をやり始めるタイミングです。
白い点々は孵化せずカビてしまった卵と思われます。全体からするとごく僅かなので優秀な方だと思います。
7日目
これまでの写真は産卵先の岩の上の写真だったため観察しづらかったです。
孵化して岩の上から落ちている個体(たぶん水替えの時の水流で落ちた)がちらほらいるので、そちらをズームして撮ってみました。
まだお腹にヨーサックがたっぷりとあることがわかりますね。
動きもほとんどない状態です。
早く動き回って餌を食べる姿が見たいです。
8日目
昨日と変わりませんが、心なしかヨーサックが小さくなっているように見えます。
また、照明を当てると驚いて動いたりと動きも活発になっています。
餌を与える日も近そうです。
9日目
9日目にしてすっかり魚らしくなって、活動も頻繁になってきました。
ズームしてみるとこんな感じです。
まだお腹のヨーサックは残っているようなので、エサは早そうですね。
全体でみるとこんな感じ。優に100匹はいそうです。
10日目
10日目の様子がこちら。
外部フィルターが入っていると水流があるせいか地面に固まっていますが、撮影のために外部フィルターを止めると上のほうまできて泳ぎ回るようになりました。
ズームするとこんな感じです。
もう餌を解禁しても良さそうなので少しですが餌をやりました。
餌は「テトラ テトラミンベビー」などの人口餌でOKです。
我が家では大人用の「テトラ プランクトン」を指ですりつぶしてから与えていますが、それでも十分食べられている様子です。
12日目
12日目になって見た目もかなり魚らしくなってきました。
日々の水替え、専用の外部フィルターまで備えた贅沢な隔離水槽(バケツ)ですが、1日あたり数匹~10匹程度、底に死骸が落ちています。
過去の実績から言っても、いくら丁寧に育てても生存率は低めですから致し方ないと思います。
最終的に生き残るのは2~3匹と予想しています。
5匹生き残れば大成功だと思っています。
14日目
12日目からの変化は大きくありません。
ここからはゆっくりと成長していくと思います。
餌は「テトラ プランクトン」を指ですりつぶしてから与えており、水替えは1日に2Lです。
餌の食べ方がうまくないと思うので餌は多めにあげて翌朝掃除しています。
今回の写真記録とは関係ないですが、同じ親魚がまた産卵していました。
前回の産卵からちょうど2週間で再産卵したことになります。
16日目
随分と魚らしくなり泳ぎも上手になってきました。
10日前後は死亡率も高かったのですが、ここ2~3日は1日数匹といったところでだいぶ落ち着いているようです。
このまますくすく育ってくれると嬉しいです。
18日目
すっかり魚らしくなってよく泳ぐようになっていますが、前回からほとんど変わらないです。
ここからの成長は少し時間がかかります。
20日目
相変わらず変化が少ないです。
大きい個体と小さい個体がいますが、これは2週間差で生まれてきた別世代の子たちです。
変化が少ないため20日以降は5日おきに記録を付けたいと思います。
追記:24日目にまた産卵していました。そちらは隔離せずメイン水槽のなかで親に子育てをしてもらいます。
25日目
相変わらず変化は少ないです。
30日目
既に魚の形は整っているので写真だとあまり成長が伝わりません。
とはいえ、サイズはまだ小指の先ほどです。
少し引いて見ると成長したことがわかると思います。
ちょこちょこ混じっている小さな個体は14日遅れで生まれた個体です。
大体2倍くらいの大きさの差がありますね。
40日目
この10日で随分と魚らしくなりました。
まだまだ大きさは小指の先ほどですから、メイン水槽に戻すにはもうしばらく時間がかかりそうです。
全体としては個体数はこんな感じで、だいぶ数を減らしています。
死骸が確認できるわけではないので不思議なのですが、トーマシーの稚魚は大抵の場合こうやってどんどん数を減らしていきます。