【解説】Z4(E85)の維持費や難易度を徹底解説!100万円を切り始めたZ4は買いか?

カーライフ

今回は、100万円を切り始めたZ4(E85/2003年~2008年)に注目してみたいと思います。

安く買って安く維持することに着目して各部をチェックしていこうと思います。

Z4(E85)の概要

Z4(E85)は、2003年に登場し、2006年のマイナーチェンジを経て2008年まで販売されていたスポーツカーです。

モデルコードは、カブリオレがE84、クーペがE86です。

エンジンは、2Lの4気筒エンジンを搭載する2.0i、2.2Lの6気筒エンジンを搭載する2.2i、2.5Lの6気筒エンジンを搭載する2.5i、3Lの6気筒エンジンを搭載する3.0iなどがラインナップされました。

トランスミッションは、マイナーチェンジ前は5速AT、マイナーチェンジ後は2.0iを除いて6速ATを搭載しています。

ソフトトップ(幌)を採用した軽量なロードスターとして登場したZ4です。ハードトップ版のクーペもラインナップされています。

維持費で考える狙い目のグレード

オススメのグレードは2.5iです。

なお、2.5iを選ぶのであれば3.0iを選択しても維持費はさほど変わりません。

維持の観点から各部をチェック

エンジン

エンジンはN52エンジンが搭載されています。

この時期のBMWの各社に搭載された直列6気筒エンジンで、これを最後に自然吸気からターボ化してしまったため、貴重な自然吸気エンジンと言えます。

1シリーズや3シリーズ、Z4やX3、X5、6シリーズ、7シリーズととにかくほとんどすべてのBMWの車両に搭載されたエンジンです。

実績は高く、目立った不具合も報告されていません。

また、これだけ多くの車種に搭載されたということは部品の流通も豊富で安価に手に入れることができます。

品点数が多く、工賃もやや高額になるでしょう。

一長一短であり、最終的にいずれのエンジンであっても維持費はあまり差がでないのではないでしょうか。

トランスミッション

マイナーチェンジ後のモデルであればZF社製の6HPが搭載されています。

1シリーズや3シリーズ、5シリーズなど多くのモデルに搭載されているトランスミッションで、同じく目立った不具合などは報告査定ません。

いずれにしても信頼と実績があり、多くの車に採用されているトランスミッションです。

タイヤ

タイヤは320i、325i共にスタンダードなモデルであれば16インチです。

非常に経済的で、ブリジストンのポテンザのようなハイスペックなタイヤを選択しても、2万円程度で事足りてしまいます。

ブレーキ

ブレーキはシンプルは片押しの1ポッドキャリパーを採用しており、3シリーズなどと共用しています。

社外品の定番であるDIXCEL社製を見てみると、ブレーキディスクは3万円ほど、ブレーキパッドは2万円ほどでそろえることができます。

滅多に交換するものではありませんが、これだけ安価に流通しているのは嬉しいポイントです。

減りが早いと言われるBMWのなかでも、その比較的軽量であるが故にブレーキの減りが少ないのも嬉しいです。ブレーキの減りは使い方に大きく依存しますが、渋滞の少ない道や高速道路を主体とする場合には10万km経っても交換せずに済む場合もあるほどです。

サスペンション

例えばビルシュタイン製のショックアブソーバーは、1台分で6万円を切る価格で流通しています。

ショックアブソーバーは気にならなければ交換する必要がない部品ですが、信頼できるメーカーの商品がこれだけ安価に手に入るのは嬉しいです。

その他

Z4は室内スペースも狭いスポーツカーと言うこともあり、余計な装備が備わっていません。

エンジンやトランスミッションは1シリーズを始めとした多くの車種と共通しており、維持の難易度は低いです。一方で走ることとは直接関係のない快適性を向上させる豪華な装備は部品代が非常に高額になる傾向があります。

このZ4にはそうした装備は備わっていませんので、維持費に悩まされることも少ないでしょう。

購入後の維持費と注意点

100万円を切り始めている2006年前後のモデルでは10年を過ぎており、100万円台が多いモデル末期のモデルでも10年ほど経過しています。

それまでの使われ方や維持の仕方によっては状態の悪い個体もあるでしょう。

車選びの際には是非以下の記事も参考にして、「アタリ」の個体を探してみましょう。

【中古BMW選び】車選びのコツとチェックポイント

ポイントは走行距離に捉われないことです。

近所の買い物に使われていた車より、高速道路ばかり乗っていた車の方が車の状態は間違いなく良いです。

少なくとも「ハズレ」の個体を選ばない限りは、まだまだ故障知らずで維持にお金もかけずに乗ることができるでしょう。

不安があれば、当サイトでも相談をお受けしています。このままページを下にスクロールしていただくと連絡方法が記載されているので、困った時には是非ご活用ください。

BMWにおいて故障と言った場合には主に以下の4パターンです。

  • オイル漏れ
  • 水漏れ
  • センサー類の故障
  • 点火装置の故障

これら以外の故障は、耐久性や頻度をとっても国産車とそう変わらず、あえて心配することはありません。もちろんいずれ故障するでしょう。例えば国産車でも20年経った車でエアコンが故障しているのは珍しくありませんね。

上記4パターンを簡単に説明していきます。

オイル漏れについて

オイル漏れについては、以下の記事で細かく解説しています。

BMWのオイル漏れが発覚!修理が必要?緊急度や添加剤、安価な修理方法をご紹介

結論から言ってしまうと、オイル漏れと言っても基本的に緊急度が低いケースが多いです。修理を年単位で先送りにすることもできますし、そのまま乗り続けることもできます。

予算と相談しながら、修理するのであれば車検やその他の修理とセットにすることで工賃を節約すると良いでしょう。

水漏れについて

2000年台後半以降のBMWは、信頼性が向上しているように感じます。

例えば今から10年前の2008年の車両を見ても、ほとんど故障知らずで今なお走っている車が多数見られます。昔からBMWのゴムや樹脂パーツが弱いとは言われていますが、段々と改善が重ねられ、品質も向上しているようです。

水漏れに関してはオイル漏れと違って先送りするのは賢明ではありません。

しかし、一般的なホース類やタンクの交換であれば、せいぜい3~4万円程度です。DIYであれば1万円もあれば十分に部品が手に入るでしょう。

決して怯えるようなものではありません。

10年経っても壊れないことも珍しくない部品が、せいぜい3~4万円で直るわけです。

センサー類の故障について

センサー類の故障は症状が多種多様で偏には語れません。

20年近く壊れないものもあれば、5年で壊れるものもあり、運の要素が強いです。

主要なセンサーの部品代は数千円~1万円程度のことが多いです。詳細は以下の記事で解説しています。

【BMWの維持】センサー故障の事例と緊急度一覧 

点火装置の故障について

エンジンの燃焼のキッカケとなる点火装置については、不思議と昔からイグニッションコイルの故障が多いです。細菌の車両でも、整備記録を眺めると新車から数年のうちにイグニッションコイルを新車保証で交換しているケースがしばしば見られます。

残念ながらイグニッションコイルの故障は運の世界です。20年近く壊れないものもありますし、3年で壊れることもあります。故障しても不調は出るものの走行不能にはなりません。詳細は以下の記事で予防法と合わせて紹介しています。

【BMWの故障】イグニッションコイルの故障を予防しよう!

まとめ

その大袈裟なほどのロングノーズ化されたデザインは街で人の目を引きます。

Z4に興味のある方は、おそらくそうした姿にあこがれた方が多いことでしょう。現在ではそのZ4が100万円以下で狙えるようになってきています。少し年数は経ってしまっているものの、3シリーズなどと共通化された部品も多く、何より車の心臓部と言えるエンジンとトランスミッションは非常に信頼性の高い組み合わせです。

10年経過しているBMWのなかでは比較的維持しやすい部類に入るでしょう。

これから乗ることを考えると、車齢が15年、20年を迎えるケースも出てくるでしょう。

15年を越えて維持をする上では、故障はどうしても避けられません。出来るだけうまく故障と付き合い、快適に維持できるよう当サイトでも維持のコツを紹介しています。

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