現在、任天堂スイッチ用のコントローラーは「決定版」と呼べる製品がない過渡期にあります。
特にバッテリーやモーター、各種センサーなどが搭載されるワイヤレスタイプは任天堂純正品である「プロコントローラー」(以下、プロコン)であっても製品の耐久性に難があります。故障に対するサポートも有償になるケースが多く、約1万円という価格と考えると少し躊躇ってしまうところです。
一方で社外品にも多くの選択肢があります。任天堂からライセンスを取得しているコントローラーとして最も有名なのが、ゲーム機用周辺機器メーカーである「HORI」から販売されている「ワイヤレスホリパッド」(以下、ホリコン)です。中国製の安価なプロコントローラーもどき(以下、中華コン)も含めると多数の選択肢があります。
スイッチ用コントローラーの選び方
スイッチ用コントローラーは大別すれば以下の4種類になります。
- Nintendo Joy-Con(ジョイコン)
- Nintendo Proコントローラー(プロコン)
- HORI ワイヤレスホリパッド(ホリコン)
- 中国製プロコンもどき(中華コン)
()内は本記事内での呼称です。
Nintendo Joy-Con(ジョイコン)
スイッチ用のコントローラーとして最も幅広く使われているのが「ジョイコン」です。
本体に付属するため追加でお金がかからないというメリットはありますが、コントローラー自体は平坦でお世辞にも操作性は良いとはいえません。耐久性にも難があり、たとえばモンスターハンターなどのハードな使い方が想定されるゲームでは故障の不安が付きまといます。操作性だけでなく長時間の使用では手が疲れてしまい、ゲームに集中できません。
Nintendo Proコントローラー(プロコン)
プロコンは任天堂の純正コントローラーです。
長時間プレイや精密な操作には欠かせません。しかし、こちらにも難点があります。
耐久性はジョイコンと同様に不安があり悪い評判も散見されます。実際に私もスティック故障で使うのを止めました。また、価格も高い割には故障修理は有償になるケースが多い。通販では偽物が出回っており、価格も定価を上回る金額で販売されているなど気になる点が少なくありません。実売価格で1万円程度。
HORI ワイヤレスホリパッド(ホリコン)
ホリコンはゲーム機周辺機器メーカーであるHORI社製のコントローラーのひとつです。
スイッチ用でも有線タイプやレトロな形状のものなどいくつかのラインナップがありますが、そのなかでワイヤレスかつ最もスタンダードなのがここで紹介する「ワイヤレスホリパッド」です。NFCなど一部機能が省略されていますが、基本的にプロコンとほとんど同じ形状で、操作感も良く、価格もプロコンより安価です。実売価格で6千円程度。(2022年現在、Amazonでは価格がちょっと高いです)
中国製プロコンもどき(中華コン)
中華コンは、中国製の安価なプロコンもどきです。
基本的にはまったく問題なく使え、私自身合計3台の中華コンを使ってきました。
3台も使っていることからもわかる通り、不調が出たり、故障したり、壊れなくてもボタンのクリック感がなくなって「ぐにゃり」として反応が悪くなるなど、耐久性はあまり期待できません。しかし、価格は3千円程度と「壊れたら買い替え」でもあまり懐が痛まない価格になっています。
Switch コントローラー TURBO連射機能 マクロ機能 背面ボタン付き 9色RGBライト Bluetooth 無線接続 スイッ…
すべて使った感想は?
こうしたコントローラーを一通り使ってきた僕の感想はというと、ホリコンか中華コンの2択です。
現時点でははっきり言ってプロコンの価値を見出すことができません。NFCなどの機能をフル活用するならともかく、大抵の機能はホリコンや中華コンで十分です。なにより価格の差が非常に大きいです。プロコンとホリコンの明確な違いと言えば、省略されている機能を除けばZR・ZLボタンの成型が少し雑で指に引っかかることがある点くらいです。プラス・マイナスボタンも素材や押し心地に差があるものの、使い勝手に影響するほどでもありません。
中華コンでもまったく十分に使うことができるのですが、ふいに故障することがあるため常に予備が必要です。また、使用中に不安定になることはありませんが、再使用する際にペアリングに失敗したり、充電がうまく出来ていないことがあります。
そうしたときにはクリップなど細長いものでリセットボタンを押せば大抵は解決するのですが、使用のたびにクリップなどの細長いものが必要になるのは面倒くさいです。価格は中華コンが2台でホリコンが1台買えると考えれば、ホリコンで良いかなぁと思います。
結論:1台ならホリコン、複数台なら中華コン
結論としては、常に1人でプレイする方や、家族と一緒に2人、3人でプレイするなどある程度コントローラーの使用数が決まっている方はホリコンが良いと思います。
逆にたまに複数人でプレイする、複数の場所にそれぞれ置いておきたいなど、同時使用はあまりしないものの数をそろえたい場合には中華コンをおすすめします。
中華コンはその不安定さが一番のネックであると感じていますが、たまにしか使わないのであればその問題も気になりません。いつも使っているコントローラーが壊れても、買い替えまでの間はあまりのコントローラーでプレイすれば良いからです。
もちろんお金に余裕があれば「全部入り」であるプロコンをおすすめします。