近年注目を集めるアーモンドミルクは商品によって味も価格も大きく異なります。今回はそのなかでも特に見かけることの多い3種類のアーモンドミルクを比較したいと思います。比較するのは定番中の定番である「グリコ・アーモンド効果」、安くて薬局などで手に入りやすい「アーモンドの恵み」、そして通販などでも手に入れやすく価格も安い「ブルーダイヤモンド・アーモンドブリーズ」の3製品です。
3つのアーモンドミルクの味の違い
アーモンドミルクは商品によって味が変わります。そのため1製品だけ試して美味しくないからアーモンドミルクを諦めるのは気が早いです。
グリコ・アーモンド効果
まず始めに定番中の定番である「グリコ・アーモンド効果」は非常に濃厚で香り高いアーモンドの風味が特徴です。見た目もやや茶色がかっており、よく煎ってありそうな香ばしい香りが特徴です。味・香りともに濃いですが不自然な香りや人工的な味は少なく、少量飲むのであれば多くの人におすすめできるアーモンドミルクです。一方で濃厚なだけにたくさん飲むのは少し大変です。コーヒーに入れてラテなどにする場合は、その香りと味の強さのせいで牛乳を使用した場合に比べて香ばしさや苦みが少し強調されてしまいます。牛乳と1:1で割ってラテにするなど工夫をすると味や香りの強さが和らいで良い具合になります。
価格は3製品のなかでもダントツで高く1本あたり400円台前半と牛乳の代替としては高価です。
アーモンドの恵み (有限会社 輸入促進販売)
続けて薬局などで安価に手に入る「アーモンドの恵み」は有限会社 輸入促進販売が輸入するスペイン原産のアーモンドミルクです。1リットルあたり30グラムのアーモンドを使用しておりアーモンドの使用量は3製品のなかでも高いですが味わいはかなりすっきりとしています。アーモンド効果のような濃厚さはなく、原液を薄めたかのような味の薄さを感じます。また甘い風味もどこか人工的で好き嫌いが分かれるアーモンドミルクです。一方で主張が少ないためアーモンド効果と1:1で割るなどすると人工的な風味もなくなって美味しく飲むことができます。価格は200円台前半と牛乳の代替と考えればそれほど高くありません。
ブルーダイヤモンド・アーモンドブリーズ
最後の「ブルーダイヤモンド・アーモンドブリーズ」はアメリカのブルーダイヤモンドグロワーズのアーモンドミルクで「アーモンド効果」ほど香ばしさや濃厚さはないものの「アーモンドの恵み」ほど人工的な味もなくすっきりとしていて飲みやすいアーモンドミルクです。ブルーダイヤモンドのアーモンド関連製品は有名で国内でも多数取り扱われています。万人受けしそうなちょうどよい風味と味、そして低価格はアーモンド製品に強いブルーダイヤモンドの実力を感じます。牛乳の代替としてコーヒーなどに加えてもアーモンドミルクの主張が強すぎずちょうどよい味わいになりやすいです。価格も200円台後半ですが、6本入りの箱売りなどを選べば200円台前半で手に入るので特におすすめの製品です。
成分で比較するアーモンドミルク
アーモンドミルクは味だけでなく成分も製品によって違いが大きいのが特徴です。アーモンドミルクの正式な名称は「アーモンド飲料」で牛乳ほど厳格な定義がなく添加物などの違いで成分に差がでます。
例えばアーモンドミルクの特徴のひとつである食物繊維は「アーモンド効果」が他2製品の3倍以上含まれています。これはアーモンドだけでなく食物繊維(イヌリン)を添加しているためです。
またカロリーは「アーモンドの恵み」が他2製品の2倍以上と大きな差があります。カルシウムは「アーモンド効果」以外の2製品には添加されているため「アーモンド効果」はカルシウムが他2製品の4分の1程度しかありません。
全体として牛乳に比べれば低カロリーで食物繊維やビタミンEが摂取できる点は変わりません。また乳糖を含まないためおなかを壊す心配もありませんが、製品によって成分が大きく異なることがあるため成分表をチェックすることをおすすめします。
おまけ:スターバックス・アーモンドミルクラテを再現するには?
私は大のコーヒー好きで、数年前までは好きなコーヒー屋さんから豆を取り寄せていました。コーヒーは同じ品種や原産国でも地域や農園の違い、そして収穫後の処理や流通、さらには焙煎や焙煎後の経過日数、挽き方、淹れ方などとにかく多くの要素によって味や香りが変化します。今はそのお店がなくなってしまってコーヒー難民と化しましたが、ミルクを使ったアレンジの一種である「カフェラテ」であればある程度好みにあわないコーヒーでも飲めることに気が付きました。
おおよそ知る限りのコーヒーショップは巡ってきた経験からブラックで飲めるコーヒーは見つけることができませんでしたが、スターバックスのカフェラテなら飲めることがわかったわけです。ただし毎日スターバックスに通った結果、月に5万円近くの出費となり対策が必要になりました。そこで見つけたのが手軽にエスプレッソが楽しめる「ネスプレッソ」です。
更にエアロチーノというホットミルクメーカー(フォームドミルクも作れる)を組み合わせれば自宅カフェラテの可能性が大きく広がります。
ネスプレッソで使用するカプセルにはたくさんの種類がありますが、味の強さが高い「ナポリ」や「カザール」がミルク系のアレンジに適しています。味が弱いものやミルクレシピ向けのカプセルでは味が弱く、たくさんのカプセルを消費しないと思ったようなアレンジコーヒーを作ることができません。
余談が長くなりましたが、自宅でカフェラテを楽しむようになって困ったのがスターバックスのような味にならないことです。ミルクを使うと牛乳特有の生臭いような香りが僅かに出てしまうことがわかりました。牛乳から乳製品、高いものから安いものまで幅広く使いましたが「明治・おいしい低脂肪乳」を使うと臭みがおさえられたすっきりした味わいになることがわかりました。
同様にアーモンドミルクラテを再現しようとすると「グリコ・アーモンド効果」ではアーモンドミルクの主張が強すぎます。砂糖入りを使おうものならミルキーでクリーミーで甘々でとても飲めたものではありません。そこで最終的に見つけたのが「ブルーダイヤモンド・アーモンドブリーズ」です。これを使えばスターバックスの味は再現しきれないまでもそこそこおいしいアーモンドミルクラテが完成します。
もしスターバックスのアーモンドミルクラテを再現したいのであれば「グリコ・アーモンド効果」と「アーモンドの恵み」を1:1の比率で割ると結構近い味わいになります。アーモンドミルクラテはアーモンドミルクの香ばしい風味のせいでやや苦みが強調されがちですが、この風味を持っているアーモンド効果を使いつつ、風味が強くなり過ぎないようにアーモンドの恵みで薄めます。