駐車場や庭、玄関やアプローチなどを手軽に便利に照らすことができる「センサーライト」は誰もが一度は検討したことがあるモノのひとつだと思います。
電池式、コンセント式、ソーラー式、バッテリー式などいくつもの給電方式と有名メーカーからなぞの中国製まで幅広いラインナップが存在します。センサーライト自体は人感センサーとLEDを組み合わせた極めてシンプルな機械です。怪しい中国製だろうと、日本のメーカー製だろうと、大きく構造は変わりません。中国の怪しいメーカー製だとしても技術的な観点から製品に問題がある可能性はほとんどゼロと言ってよいでしょう。
そうしたたくさんのラインナップに圧倒され「やっぱりいいや」と面倒くさくなって放置している人も少なくないでしょう。
電池式だと暗くて電池交換が面倒くさい、コンセント式は工事が大変、ソーラー式は長持ちするの?など疑問の数々もあることでしょう。ここではそんななかで誰もが満足できるであろう決定版ともいえるセンサーライトを紹介します。
ムサシ RITEX フリーアーム式LEDセンサーライト (LED-150)
数多くのラインナップと給電方式の違いなどを加味して「決定版」ともいえるセンサーライトが株式会社ムサシが販売するRITEXシリーズの「フリーアーム式LEDセンサーライト」です。型番はLED-150で、以降は型番で呼称します。
この製品をおすすめするいくつかの理由を解説します。
1.電池式で設置場所を選ばない、取り付けも自由自在
LED-150は乾電池方式です。
単一電池を3本使用し、一般的な使用であれば2年弱は電池交換不要で使用することができます。4.5WのLEDを採用しており、非常に明るいにも関わらず2年弱も電池交換不要です。
また、電池式ですので面倒な配線や工事も不要で、ソーラーパネルの配置や劣化も気にする必要はありません。実際に設置している様子を後述しますが、設置方法も自由自在で、結束バンド一本でも固定できますし、クランプしてもネジ止めしても良いようによく考えた設計になっています。
これは実際のLED-150の台座部分を裏側から撮影した写真です。
4隅の穴はネジ止め用の穴で、上下左右の各側面にはキャンディのような形をした穴が開いています。ここはクランプで止めるための金具を差し込んだり、ステンレスバンドなどのバンドを差し込んだり、結束バンドを通すことができます。
工夫次第で様々な取り付け方が可能で、取り付け場所に合わせて自由自在に取り付けできるようによく考えられた作りになっています。
2.十分な明るさ
電池式ということで「暗いのでは?」と不安に思われる方も多いかと思います。
しかし、このLED-150はめちゃくちゃ明るいです。そもそも構造的にコンセント式だろうと電池式だろうと明るさが変わることはありません。同じ4.5WのLEDであればコンセント式でも電池式でも同じ明るさです。
直視すると目が眩む程度には明るく、車2~3台程度の駐車場であれば十分に照らしてくれます。それ以上の広さになると、LEDの照射角度の問題でやや暗くなってしまいますが、暗くて歩けないようなことはなくなります。
3.電池交換が容易
電池式で一番の不安は電池の交換でしょう。
過去の電池式センサーライトは電池の交換が大変面倒くさい製品もありましたが、このLED-150は電池交換がとっても簡単です。その一方で、電池カバーの隙間から水が侵入して故障するような雑な設計はしていません。
防水パッキンがある上に、電池カバーは手でも回せるようにツマミ付きのネジ1本で締めこむ方式です。取り外すと台座と本体に分離して、簡単に電池交換が可能です。また、本体と台座が簡単に分離しますから、取り付けもとっても簡単です。
4.見た目がシンプルでどこにでもマッチする
センサーライトを選ぶ際に私が一番気にするのが「見た目」です。
センサーライトは駐車場や庭など、家周りに取り付けますから格好悪い製品は避けたいです。とはいえ、見た目にこだわって肝心の使い勝手が悪い製品も避けたいところ。センサーライトでAmazonや楽天市場などの通販サイトを検索すると、とんでもなく格好悪いセンサーライトが多数見つかります。
メーカーには大変申し訳ないと思いますが、こういうセンサーライトを自分の家に設置したいと思う人は少ないのではないでしょうか。工場や作業場所用かな?
そんななかでLED-150はゴテゴテとした見た目の悪さもなければ、無駄に大きいわけでもなく、非常にシンプルで良いところもないけど悪いところがない極めて無難なデザインです。非常にコンパクトな作りをしていて、無駄もなくどこにでも馴染みやすいデザインだと思います。正面から見ると、LED部に隠れて本体がほぼ見えない点も優れていると思います。
5.センサー・LEDが個別に角度調整可能
LED-150のLEDとセンサーはそれぞれ自由に角度調整できます。
LEDの向きを調整するとセンサーが上を向きすぎて、道路を通る人にも反応してしまう
という問題はセンサーライトの定番の問題です。これまでも自由に角度を調整できるセンサーライトはたくさんありましたが、どれもこれも調整機能のために本体が大型化して、ゴチャゴチャと見た目が悪くなってしまう問題がありました。また、調整可能な角度も小さいものも多かったです。(この製品も5年以上前に登場した製品ですが・・・)
もちろん高価な製品や大きな製品であれば選択肢はありましたが、3000円台という価格で、なおかつLED部分に本体が隠れるようなシンプル&コンパクトさを兼ね備えた製品はコレくらいしかありません。
取り付けの様子と結束バンド1本で固定する方法
これだけたくさんのメリットがあるLED-150ですが、今回新たに1台購入しましたので設置の様子を紹介します。設置に使用するのは結束バンド1本です。
本来を下側から見た様子 | ツマミ付きのネジを回せば台座と本体が分離 |
まずはじめに本体と台座を分離します。
小さなツマミ付きのネジを指で回すとパカリと分離できます。爪で固定されているせいで経年劣化で破損する心配もありません。分離すると本体側には乾電池を入れるスペースがあって、台座側は台座単体になるため簡単に取り付けが可能です。
標準付属でこちらのクランプが同梱されています。非常にシンプルな構造で丸や四角い柱などに固定することができます。
台座にはステンレスバンドやホースバンド、結束バンドなどを通すための穴が四方に開いていますから、今回は結束バンド一本で固定します。使用するのは対候性のある長さ350mm、幅7.6mmの結束バンドです。もちろんもっと細い結束バンドを横に2列並べて使用しても良いでしょう。長さが足りない場合は、結束バンド同士を連結して長くすればOKです。
このように長い結束バンドはやや高価で、50本入りともなると1000円以上します。1本あたりは20円程度ですが、DIY派ならともかく普段結束バンドを使う機会のない方には少しもったいないかもしれません。
ムサシから専用のステンレスバンドも販売されています。こちらも1000円弱する上、ただのステンレスバンドなので市販品のステンレスバンドやホースバンドでも十分です。ラチェット式で再使用不可ですので注意が必要です。また、ラチェット式のお陰でしっかりと締め付けることができるため、アルミ製の柱や樹脂製のパイプなどに固定する際には力を入れすぎて柱側を破損させてしまう可能性もあります。
結束バンドを使って、カーポートの内側のアルミパイプに固定してみました。
カーポートの柱や梁は、古いものや降雪地など特殊な条件を除けばアルミ製ですから、ドリルビスなどで簡単にビス止めすることもできます。しかし、センサーライトは電池を入れたところで軽量なので、これで全くもって十分です。台座と柱の間にゴムシートなどを挟むと、より一層しっかりと固定できますが、単純に結束バンドで固定しただけでぐらつきや動いてしまう様子はありません。十分です。
LED-150の主要な仕様
LED-150は乾電池式のセンサーライトで、単一電池3本で約22か月稼働します。(20秒点灯では5.5か月)
単一電池は安価なAmazonベーシックなどで1本100円程度、Panasonic EVOLTAのような高級品でも1本150円程度です。年間の電気代としては150円ほど、点灯時間が長く、点灯回数が多いケースでも600円ほどです。
LEDは4.5Wで、明るさは400ルーメンと明るく、数台分の駐車場やお庭を照らすにはこれ1台で十分です。アプローチなどを小さく照らしたいときには明るすぎるくらいです。LEDの寿命は4万時間ですので連続点灯させたとしても約4.5年。1日の点灯時間が1時間にも満たないセンサーライトであることを考えると寿命を気にする必要はありません。
センサーの感知角は140度で、距離は約6m。駐車場の後端から先端を十分にカバーできます。センサー自体を上下各30度、左右角160度回転させることができ、調整幅は非常に広いです。また、シンプルな人感センサーですので特定の範囲を感知したくない場合にはテープを貼って感知を防ぐこともできます。(付属の取扱説明書にも記載あり)
LEDは球体アームで自在に角度調整ができるほか、その根元が180度稼働してさらに調整幅を広くしています。根元はプラスネジでしっかりと固定でき、球体アームは手で締めこむタイプです。根元で大まかに角度を合わせてから、球体アームで微調整することができます。
幅は152mm、高さ153mm、奥行165mmとほぼ150mmの立方体程度の寸法です。
まとめ
もっと高性能なセンサーライトもあります。もっと安価なセンサーライトもあります。明るいものも、見た目が良いものもあるでしょう。
しかし、この3000円台という価格で、シンプルでどこにでも馴染むデザイン、十分以上の機能性と取り付けの容易さ、十分な明るさと2022年時点の万人向けセンサーライトとしては決定版と呼んで良い出来だと思います。
センサーライトで悩まれている方は、ぜひ一度手にとってみてください。