巾木からの隙間風を塞ぐ | 巾木の裏側は外につながっている?

DIY

壁と床のつなぎ目を綺麗に隠してくれる巾木(はばき)は隙間が開くと隙間風が侵入する原因になります。特に築年数が経過した木造の一戸建てでは床と巾木のあいだに隙間ができて隙間風の原因になることがあります。

巾木からの隙間風の原因

巾木は気密性を高める機能性部材というより飾りの一種ですが、実は結構気密性や隙間風の防止として役に立っています。この隙間風が侵入する原因は一般的な木造住宅の構造にあります。

余分なものを省略した図ですが一般的な住宅の床と壁はこんな構造をしています。

床と壁は直角にぶつかっていますが、この交わる点では隙間ができることは珍しくありません。というかフローリングを施工する都合上どうしても多少の隙間はできてしまうものです。その下には床下が広がっており、床下は常に屋外と換気されており事実上の屋外です。隙間風の原因がまさにこれです。

床下と屋外の関係

床下は基礎パッキンや床下換気口などを隔てて屋外とつながっており、これは要するに網戸のようなものなので窓を全開にした室内をイメージしてもらえればわかりやすいと思います。

隙間風が起きない工法

昨今の床下断熱工法と24時間換気を組み合わせた一部の工法では床下も屋内と同じ状態が維持されており、巾木に隙間ができたところで隙間風を感じることはありません。しかし現在でも多くの住宅は床下がほぼ屋外と変わらない環境にあります。

巾木の隙間の対策

隙間風の対策には隙間を塞ぐしかありません。巾木は小さな釘のようなもので固定されており、どうしても経年劣化とともに隙間が開いてきてしまいます。巾木自体は安価なため交換するのもひとつの手ですが、交換するのであれば巾木の裏側にある床と壁のあいだの隙間をシール材で埋めてしまいたいところです。

巾木を交換しない場合も同様に巾木と床や巾木と壁の隙間をシール材で埋めることで隙間風を防ぐことができます。シール材にもいろいろな種類がありますが、今回の用途であればフローリングや巾木と色合いがマッチしたものを選べばどんな種類でも構いません。室内で使用するので臭いが少ないものが良いでしょう。

例えば今回の写真のケースではこちらのシール材を使用しました。

フリーハンドでかまいませんが、余分なシール材が床や壁に付かないようにマスキングテープで養生すると安心です。

そしてこの隙間にシール材を充填していきます。隙間と言っても非常に細いので充填するというよりは隙間を塞ぐようにシール材を乗せるイメージです。絞り出す量が足りないと不格好になってしまいますし、多すぎても盛り上がって不細工なのでちょっと慣れが必要な作業です。

真ん中やや左側、ちょっと絞り出す量が足りなかった。隙間は塞げている。

こうした隙間は家のいろいろなところに潜んでいます。気になる場合は寒い冬の時期に探すと冷たい風で隙間を見つけやすいです。

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