ブルーベリーの育て方 冬越しの準備をしよう | 越冬の手引き

栽培

ブルーベリーは北米を原産とする果樹で優れた耐寒性を有しています。

落葉性のため秋には綺麗な紅葉をして葉を散らしますが、枝だけになったブルーベリーは寒さによく耐えます。寒さに強いことから越冬のための対策は不要ですが、根の寒さ対策や積雪地域では積雪対策をすることで枯れ死や翌年の収穫量を減らすリスクを回避することができます。

品種と耐寒性 – 過剰な防寒対策は「毒」になる

ブルーベリーは一般的に4つの品種に分類されます。

  • ノーザンハイブッシュ
  • ハーフハイブッシュ
  • サザンハイブッシュ
  • ラビットアイ

実際のところ、この4品種の分類はあいまいな部分があって苗を販売するメーカーによって表記が安定しません。特にサザンハイブッシュとラビットアイは同じような特徴を有しているため混同されることも多いです。私たちが趣味の園芸としてブルーベリー栽培を楽しむ場合にも、サザンハイブッシュとラビットアイを分けて考える必要はほとんどありません。

これら4品種は上から順に耐寒性に優れると同時に 十分な寒さがないと生育不良を起こします

ノーザンハイブッシュは耐寒性が高く品種によりますが-15度程度であれば特段の対策をしなくても枯れる心配はありません。一方でサザンハイブッシュやラビットアイも-10度近くまで耐えることができるため日本国内のほとんどの地域で栽培可能です。

日本の家庭で栽培される果樹は温暖な地域を原産とするものが多いため「冬場は暖かい場所に置いておいた方が良いだろう」と考えて室内に入れてしまうと翌春からの成長が遅れてしまう可能性があります。ブルーベリーは一定期間の低温期間を経て暖かい春を迎えることで健全な生育が保たれます。

冬が寒いからといって過剰な対策を施すと生育不良を起こすことに注意してください。

ブルーベリーの冬の準備

基本的に越冬や防寒対策を必要としないブルーベリーですが、根張りが浅い特徴があるため根を寒さから保護する対策が有効です。地上に出ている枝葉に関しては太い幹を持たない樹形から雪の重みに弱いため積雪地域では積雪対策を施す必要があります。

根を寒さから守る対策

ブルーベリーは細い根を浅く広く伸ばす性質があります。

通常の果樹であれば根は地中深くに広く張り巡らされているため外気温がいくら下がっても根まで冷え込むことはほとんどありません。しかし、ブルーベリーのように根張りが浅い果樹は根の防寒対策を施す必要があります。

対策自体は非常にシンプルで「マルチング」を施します。

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マルチングとは株本の地表面をワラやウッドチップ、堆肥などで覆い隠す手法で保温効果や保水効果が見込める園芸において定番の手法です。ブルーベリーの根を守るためにもこのマルチングが一般的な対策となります。

使用する資材は安価で保温性も高いものではワラがあります。より安価なものではバーク堆肥や腐葉土を使用することもできます。見た目をオシャレに演出したい場合にはウッドチップを使用しても良いでしょう。いずれも通販に取り扱いもありますが、園芸店やホームセンターでもいろいろな種類のマルチング資材が販売されています。

積雪から枝を守る対策

次に雪が多い地域における積雪対策です。

積雪対策の目的は果樹の上に雪が積もって枝が折れてしまうことを防ぐことです。積雪を防ぐことさえできれば良いのでお庭の状況に応じてオリジナルの対策を施すのも面白いかもしれません。一般的な方法は雪が積もりにくい形に枝をまとめて支柱に固定する方法です。

ブルーベリーの木を囲むように円錐形に支柱や杭を立てて支柱に枝を固定します。固定には麻ひもなどを使用して優しく縛ります。木全体の形を円錐形にすることで雪を積もりにくくし、更に支柱も追加することで雪の重みにも耐えられるように補強する方法です。

鉢植えの場合には軒下などに移動させる方法が手っ取り早いでしょう。

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