ろ過能力が不足していた20cmキューブ水槽に、GEX メガパワー 2045(以降、「メガパワー2045」と呼びます)を導入しました。
「メガパワー2045」は、GEXが展開する外部ろ過機であるメガパワーシリーズの末弟です。
2045という名前からもわかる通り、20㎝から45cm水槽に適した外部ろ過機です。
こうした小型水槽用の外部ろ過機は各メーカーから販売されています。
コトブキからはパワーボックスSV240X、エーハイムからはアクアコンパクト、テトラからはバリューAXパワーフィルター30などがあります。
いずれも40cm前後の水槽を上限としていますが、生体の数や併用するろ過方式、生体の種類などによって上限は異なります。
一般的にはこの類のミニ外部ろ過機の上限は30cm水槽までと考えると良いでしょう。
なぜ「GEX メガパワー2045」が最強なのか?
さて、今回私がメガパワー2045を選んだのには理由があります。
本記事は2019年に加筆修正を加えています。
2年以上使った経験も交えてメガパワー2045を選ぶ理由や、他のミニ外部ろ過機に比べて優れている点を解説します。
デザイン
第一に挙げられるのはそのデザイン性です。
上下のフタは濾過槽より一回り大きな正方形をしています。これにより、縦置き・横置きの両方に対応しており設置時の安定感につながるだけでなくデザイン性も優れています。40cmを下回る小型水槽の場合、本格的なレイアウトや飼育・繁殖以上に、インテリアとして設置される方が多いのではないでしょうか?
そんな時にこの優れたデザイン性が活きます。
もちろんろ過器を隠すことに越したことはありません。しかし、インテリアとして水槽を設置する場合には設置場所は水槽台以外であることが大半です。そんな時、メガパワー2045であれば水槽の横や背面に違和感なく設置することができます。残念ながら、アクアリウム用品(特にろ過器)はデザイン性が極めて低いです。
メガパワー2045と競合する他社のろ過器を見ても、目を覆いたくなるようなデザインです。
この2045だけでなく、GEXは一部製品においてデザイン性を加味した製品をいくつか販売しています。
外掛けフィルターのスリムフィルターシリーズなどが良い例です。
大容量&自由自在の濾過槽
デザイン性に優れ、手に乗るほどのコンパクトさであるにも関わらず、その濾過槽容量は1.1Lと大きいです。
また、他社製品とは異なり濾過槽がシンプルな円柱形です。
余計な仕切りや専用のカートリッジろ材が使われていることもありません。
これにより、理想的な水の流れを実現しています。
ろ材やスポンジはすべて付属しますが、好きに変更して好きなろ材やスポンジを詰めて使うこともできます。
このシンプルな形状故のカスタム製の良さは、圧倒的と言って良いでしょう。
20~30cm水槽に最適な水量
今回私がメガパワー2045を導入する水槽は20cmキューブ水槽です。
その水量は10Lにも満たないわけです。
これに対してメガパワー2045の流量は1時間あたり138L。1分あたり2.3Lです。
メーカーが謳う適正な水量は10L~35Lです。
水量10L以下の小型水槽にはややオーバースペックと言えなくもありません。
しかし、水量は調整可能な上、付属の「拡散吐出口」のお陰か水流が非常に穏やかです。
また、一般的にメーカーサイトや製品に記載のある流量はポンプの吐出量のことを指しています。つまり、実際の流量は様々な抵抗に減じられてより低い数値となります。
特に、この手のミニ外部ろ過機に使われる小型のポンプはトルク不足により僅かな抵抗であっても流量の減少が顕著です。
つまり、ミニ外部ろ過器は表示上の流量を過信しないことが重要であり、このメガパワー2045は20cm~30cm水槽あたりに最適だと私は考えています。
上限は水量が30L弱ある30cmキューブ水槽ではないでしょうか。
低価格
以上のような魅力ある製品であるにも関わらず、価格は実勢価格で3000円台前半と非常にリーズナブルです。
ホース、ろ材、スポンジ類などすべてコミコミで、これだけ買えばすぐに使い始めることができます。
他社製品がメガパワー2045の半額以下でもない限り、比較の対象にすらならないと私は感じています。
静か
水中ポンプ方式ですから当たり前と言えば当たり前ですが、非常に静かです。
また、こうした低価格製品はメーカーを問わず初期不良や個体差が付き物です。
そうしたときに、GEXの対応の良さが光ります。
GEXはアクアリウム用品メーカーとしては随意の対応の良さです。
私は以前、分け合ってアクアリウム用品メーカー各社のお客様相談窓口に問い合わせたことがあります。
そのなかでGEXだけはWebサイトのお問い合わせフォームから問い合わせ、メールで対応して頂けました。
それに加えて対応もプロのそれでした。
残念ながら、他社(K、E、T)などは「一般社員が対応しているのかな?」「教育が足りていないのでは」という感想を抱かずにはいられませんでした。
しかし、GEXだけはきちんとしたコールセンターに対応を依頼しているのか、気持ちの良い対応をしていただけました。
また、別の製品(スリムフィルターL)で水中ポンプの音が目立った時に、すぐに交換品を送ってくれたことが記憶に新しいです。
カリカリカリというような僅かな音でしたが、すぐに交換品を送ってくれたことには驚きました。もちろん返送用の伝票も同梱されていました。
初心者にもオススメできる使い勝手の良さ
これから、実際の私の導入事例を紹介していきます。
構造がシンプルであり、部品点数も少ない。
それでいて非常に合理的かつ気の利いた作りをしています。
総じて使い勝手が良いと言えます。
以降の導入の記録をご覧になっていただければ、使い勝手の良さが伝わるのではないかと思います。
導入
それでは早速導入していきます。
本体には、側面に吸水・排水パイプが飛び出しています。
それぞれ「IN」「OUT」と刻印があるほか、ホース径も異なりますからわかりやすいです。
フタは排水パイプがある方のみ開閉可能です。
▼パカリとあきます。よくパッキンが効いています。
中には、ろ材が収まっています。
グレーの網はろ材のストッパーで、両端にそれぞれ入っています。
ストッパーには突起のある面と平らな面があり、突起のある面が外側、平らな面が内側となります。
これにより吸排水の抵抗を減らすことができます。
誤って逆に取り付けた場合、吸排水の抵抗が増すことで流量が低下する可能性があります。
▼標準のろ材構成はこんな感じ。
ごく一般的なものです。
付属の「メガバイオカーボン」(活性炭)は、交換時期が来たらリングろ材に置き換えた意図思います。
2つで300円ほどですから、濁りが気になる場合には買っても良いでしょう。
付属のリングろ材「クリーンバイオリング」は、リングろ材としてはやや小振りです。
また、外側はギザギザに加工されており、標準で付属するろ材としては上等な代物だと思います。
ネットに入って3袋付属します。
中が透けており、汚れや偏りが目で見てわかりやすいのが嬉しいですね。
早速設置していきます。説明書に従い、ホースやパイプを接続していきます。
ごく一般的な水中ポンプ方式となります。
水中ポンプは左右非対称となっており、片面は平坦に作られています。
これにより、ポンプと水槽壁面を密着させることで安定するわけです。もちろんキスゴムもあわせて使用します。
水中ポンプ式なので、呼び水など手間もかからず無事に稼働を始めました。
生体追加
さて、本記事はメガパワー2045を使いこみながら、気が付いたことがあれが更新を繰り返した記事です。
しかし、もとはというとレビュー記事ではなく水槽維持の記録の一部でした。
この記事を最初に投稿したのは2年以上前で、私はアクアリウム初心者でした。
ある時、水槽を移動中に手を滑らせて、水槽を物理的に崩壊させてしまいました。
水槽を立て直すついでにろ過能力を強化しようとメガパワー2045を購入した時の記録の一部がこの記事だったという訳です。
ということで、以下の記事からの続きでした。
20cmキューブ水槽にメガパワー2045を導入(水槽崩壊) – 前編
当時はアクアリウム初心者であり、四苦八苦していたものです。育てていたのはドジョウ。繊細で砂底を好みます。小型水槽に砂底と初心者にはやや厄介な環境でした。また、ドジョウだけでは見た目が寂しいとチェリーシュリンプも追加しました。
ちなみにメガパワー2045の長辺は20cmということで、20cm水槽に沿わせるとピッタリです。
当時の環境はこんな感じ。
水槽:GEX グラステリア 200キューブ(20cm*20cm*26cm)
底砂:スドー ボトムサンド
生体:シマドジョウ 2匹、チェリーレッドシュリンプ3匹、イエローチェリーシュリンプ3匹、オレンジチェリーシュリンプ3匹