タカショー・ベジトラグの欠点は耐久性と排水にあり | 定番レイズドプランター

ガーデニング

立ったまま植物の手入れができる脚付きのプランター1の定番商品といえばガーデン用品メーカーのタカショーから販売されている「ベジトラグ」です。地面にそのまま設置するレイズドベッドに比べるとホームセンターでの取り扱いも多く、ベランダや庭での家庭菜園で幅広く活躍してくれます。コンパクトなものから大型サイズまでバリエーションが幅広いのも嬉しいです。

事実上タカショー・ベジトラグの一強と言っても過言ではないレイズドプランター市場ですが、残念ながらこのベジトラグには耐久性に関する欠点が存在します。実用性というよりも庭の景観を崩す原因にもなるため適切に対処したり、事前に欠点を把握してから購入することをおすすめします。

薄い板材の反りと劣化

最も大きな欠点が素材の劣化と反りです。

樹種までは明記されていないものの針葉樹を使用しており、プランター本体は厚さ20mm弱の薄めの木材が使用されています。強度的には全く問題ないものの反りが強く発生します。

木口が露出しており表面の割れや木口からの亀裂が入っていることも確認できます。このように針葉樹の表面に木目に沿った割れが発生すると、だんだんと割れが進行して表面が木目に沿って剥がれ落ちてしまいます。

また、大型のLサイズなどでは板自体が段々と撓んできます。

ベジトラグのプランター部分は木材の枠組みのなかにセットされた不織布が本体であり、木部は不織布のプランターの形状を保つ役割を担っています。当然荷重がありますがこうした撓みや反り、軽微な割れの影響はそれほど大きくありませんが見た目は悪いです。

そうは言っても段々と劣化が進みますから劣化が激しい部位は市販の木材と交換して修理する必要があります。劣化を少しでも遅らせるために防腐剤を塗布するのも有効です。

排水経路

2つ目の問題は排水経路です。

ベジトラグはV字構造をしており水はV字の谷の一番下から滴り落ちます。壁に寄せて使用するウォールハガーも同様で、一番底の部分から水が流れ出ます。この際に本体を支える梁部分にも水がかかるため木の腐食や土汚れ、コケなどが生えやすくなります。

木材は水に弱いとは言われますが、防腐剤を塗布した木材はそう簡単には腐食しません。水が溜まるような構造にならない限りは防腐剤を塗布しなくてもなかなか腐れないものです。しかし、ベジトラグではプランターという特性上、底付近が常に湿っており、土汚れなども手伝って腐食の進行が速いです。梁付近からは排水しないような構造にするだけで防ぐことができますがそこまでは考慮されていないようです。

また、プランター底から排水された水はぼたぼたと垂れますからコンクリートや舗装面の上では水が跳ねます。特に水はけの良い土を使っている場合には結構なスピードで流れ落ちるため水が跳ねて足や靴が泥まみれになります。

これに加えて舗装面では土汚れや水分が溜まってコケが生えたり黒ずんで擦っても落ちない汚れが付着してしまいます。やむ負えないものではありますが、可能であれば底から滴った水分を受けて流すような位置にブロックを置いたり工夫する必要があります。

欠点はあるがそれ以上の魅力もある

ベジトラグの大きな欠点を2つ挙げましたが、地味になりがちな家庭菜園スペースを木製の主張あるデザインで彩ってくれるベジトラグは代えが効かない商品です。構造は非常にシンプルなので修理しながら使用したり、定期的に防腐剤を塗布して長く使い続けることができます。

  1. レイズドプランターなどと呼ばれる ↩︎
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